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夢幻水滸伝

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第百七十四話 中国の者達その十一

「あかんな」
「そうです」
「お刺身にしても」
 屈も言ってきた。
「食べる地域はありましても」
「基本はやな」
「はい、最近まではです」
「食べへんかったな」
「生ですから」
「お魚は食べても」
 それでもというのだ。
「焼く、煮る、蒸すで」
「それと揚げるやな」
「そういうのが基本です」
「それでご飯が冷えてますと」
 茅も言ってきた。
「もうその時は」
「炒めてやな」
「炒飯にします」
「それが中国の食べ方やな」
「それでお米は」
「インディカ米やな」
「そうです、日本人には馴染みが薄いお米ですけど」
 それでもというのだ。
「炒飯にはええです」
「タイとかでもそやしな」
「おら様が思うには日本のお米よりも」
 炒飯には合っているというのだ。
「お勧めですよ」
「あとカレーとかにもやな」
「こっちです」
「そう言われるな」
「日本の炒飯も美味しいですけど」
 陳は日本のそれを肯定もした。
「やっぱりです」
「中国人としてはやな」
「お米はそっちです」
「そして冷えたご飯はやな」
「抵抗があります」
「そういうことやな」
「あとです」
 緑麗は醤油ラーメンを食べつつ話した。
「日本のラーメンって脂っこいのもありますね」
「あれか?天下何とか」
「それです」
「あそこは特別や」
 中里は緑麗の言葉に即座に返した。
「豚骨スープでもな」
「濃いですね」
「そや、あそこは特別や」
「あそこだけのラーメンですか」
「癖が強いからな」
 ラーメンとしてそうでというのだ。
「好みが別れるわ」
「そうですか」
「最近ラーメン屋のラーメンがメインになりつつあるけどな」
 中里は緑麗にさらに話した。
「昔ながらの中華料理屋のな」
「日本の商店街にある様な」
「そうしたラーメンが基本やろな」
「日本のラーメンは」
「ああ、何といってもな」
「そうなんですね」
「屋台のもそやけどな」
 こちらも基本だというのだ。
「日本のラーメンは」
「あれですか、中華そばとか言った」
 ここで言ったのは金だった、食べているのは豚骨ラーメンだ。
「それですか」
「そや、その頃のな」
「あの縮れた麺で茶色の少し澄んだスープの」
「それがな」
「日本のラーメンの基本ですか」
「そや」 
 まさにというのだ、中里は中国の面々がそれぞれ食べているラーメン達も見ながらそのうえで彼等に話していった。 
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