八条学園騒動記
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第五百八十九話 シェークスピア劇の本来の姿その十一
「エウロパを利用してもだ」
「その人達にとってはなんだ」
「些細なことだ」
「あくまで自分達だけだね」
「だからエウロパから金を貰って動く」
「そういうことだね」
「見下げ果てた連中だ」
タムタムは事実その顔を蔑むものにさせて言い捨てた。
「あの連中はな」
「そうだよね」
「エウロパから金を貰ってテロを行ってな」
「沢山の人達を殺したりするしね」
「最低の連中だ」
まさにというのだ。
「本当にな」
「そうだよね」
「というか政治的にも宗教的にもね」
プリシラはどうかという顔で述べた。
「連合は民主主義だから」
「自由に主張していいな」
「そうでしょ、もうね」
それこそというのだ。
「選挙に出てもいいし街頭でもネットでもね」
「主張出来る」
「そう思うけれど」
「しかしだ」
「そうした人ってしないわね」
「しても愚か者はわからないと言ってだ」
そうしてというのだ。
「テロに走る」
「そうするのね」
「ああした連中はな。そして海賊はな」
この者達はというと。
「もうだ」
「最初から犯罪者だしね」
「もう誰から金を貰っても構わない」
「それがもうらしいわね」
「それでおおっぴらに活動してだ」
そうしてというのだ。
「悪事を為していた」
「そうなのね」
「実は工作の金はそんなに多くない」
それで済むというのだ。
「多少出してだ」
「そうした連中に動いてもらえばいいのね」
「そうだ、軍隊を動かすよりもな」
「工作は安く済むのね」
「そうだ、軍隊を動かすと金がかかる」
それも非常にだ、軍隊はとにかく何をするにも非常に金がかかる組織なのだ。このことはこの時代でも同じだ。
「だが工作だとな」
「少しで済んで」
「しかも敵国の中を乱せる」
「凄くいいことなのね」
「ローコストハイリターンだ」
そうだというのだ。
「工作はな」
「そうしたものなのね」
「だからエウロパはよく使っていた」
「そうだったの」
「工作出来なくなるまでな」
それまでというのだ。
「あの戦争に負けるまでな」
「お金をあまり使わなくて効果がある」
「いいことだな」
「ええ、戦争とかしたら」
「金がかかるな」
「滅茶苦茶かかるものだからね」
このことはプリシラもよく知っていた。
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