八条学園騒動記
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第五百八十九話 シェークスピア劇の本来の姿その十
「やっているみたいだよ」
「そうか」
「だからね」
それでというのだ。
「おかしな先生とかがね」
「やっているんだな」
「大学の教授とかね」
「じゃああんな無茶苦茶なこと言う先生が子供に教えてるの」
プリシラは眉を曇らせて述べた。
「そうなの」
「そうなるね」
「とんでもないお話ね」
「それはそれでね」
「まあエウロパが後ろにいないなら」
それならというのだ。
「まだいいけれどね」
「エウロパがいたらね」
「最悪だから」
連合の敵である彼等がというのだ。
「本当にね」
「それはその通りだね」
「ええ、というかね」
「というか?」
「学校の先生とかお仕事にね」
それにというのだ。
「専念しなさいってね」
「思うね」
ルシエンも言った。
「そこは」
「市民活動はいいけれど」
「裏にエウロパがいると」
「急に胡散臭くなるってか」
「裏切者だからね」
「連合の中のね」
「流石にそんな人そういなかったと思いたいけれど」
敵国と通じている者がとだ、ルシエンはこうも言った。
「洒落になっていないから」
「ああ、いなかったみたいだな」
タムタムも話に入った。
「流石にな」
「そうだよね」
「そうした人は多くなかったわね」
ルシエンだけでなくプリシラも話した。
「幾ら何でも」
「それは何よりだよ」
「市民活動家よりも過激派や宇宙海賊に金を渡していたらしいな」
そうだったというのだ。
「エウロパは」
「より危ない方にだね」
「お金出していたのね」
「過激派は手段を選ばない」
「宇宙海賊は犯罪者だし」
「そんな連中だと」
「金を渡すとな」
そうすればというのだ。
「それこそ何でもするな」
「過激派って自分が絶対の正義だしね」
ルシエンはこのことを言った、何時の時代でもどの社会でも過激派はそうしたものだ。だから過激派になるのだ。
「だからね」
「そうだ、例え金を渡しているのがエウロパでもな」
「いいんだ」
「自分達の正義を実現するのならな」
それならというのだ。
「エウロパから金を貰うなぞどうでもいい」
「そうなんだ」
「些細なことだ」
「些細かな」
「連中にとってはな」
「大変なことでしょ」
プリシラは眉を顰めさせて言った。
「エウロパとつながってるって」
「金をエウロパから貰って動いているとなるとな」
「売国奴だな」
「それじゃない」
「まさにな、しかしだ」
「過激派にとっては別にいいんだ」
「自分達の正義の為にはな」
あくまでというのだ。
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