八条学園騒動記
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第五百八十八話 カツカレーといえどもその六
「良質の蛋白質でね」
「飲むとな」
「眠くなるから」
「どっちもそうでな」
「夜もう寝るならいいけれど」
「お昼に食べるとな」
「午後の授業困るよ、夜も予習や復習するなら」
それならというのだ。
「この組み合わせはね」
「よくないか」
「そう思うけれどね」
「そうなんだな」
「美味しくてもね」
このことは事実でもというのだ。
「そう思うよ」
「そういえばね」
ここでルビーが言ってきた。
「セーラっていつもカレーじゃない」
「マウリア人だしね」
「それでカレー食べた後にミルクティーよく飲んでるわね」
「そうだね」
「あれもいいみたいね」
「だから紅茶もね」
ジョンはルビーにも話した。
「カレーにはいいから」
「それでなのね」
「しかもミルクだから」
つまり牛乳もあるからだというのだ。
「余計にね」
「いいのね」
「そうだよ」
「じゃあセーラはいい組み合わせなのね」
「紅茶は目も覚めるしね」
その中にカフェインが入っているからだ。
「ミルクもあるしで」
「いいのね」
「そうだよ、まあレモンティーはね」
紅茶派紅茶でもこちらはとだ、ジョンはルビーに少し微妙な顔になったうえで話した。口調も微妙なものになっている。
「あまりね」
「カレーには合いそうにないわね」
「そうだよね」
「ミルクティーと比べたら」
「そう思うよ」
「やっぱりそうよね」
「まあミルクティーはイギリスだね」
何といってもという口調での言葉だった。
「やっぱり」
「イギリスイコールっていう位よね」
「それでマウリアはかつてイギリスの植民地だったから」
「ミルクティーなのね」
「セーラも飲んでると思うよ」
「そういえばセーラってあっちも留学してたのよね」
ジュディも言ってきた。
「そうよね」
「八条学園来るまではね」
「だからそこでなのね」
「本場のミルクティーも飲んでるし」
それにというのだ。
「今もね」
「飲んでるってことね」
「そうだよ、それでカレーを食べて」
「ミルクティー飲んでるのね」
「そうしてるんだよ」
セーラの場合はというのだ。
「マウリアとイギリスの関係みたいにね」
「そういえばセーラの作法ってエウロパ風で」
ルビーがまた言ってきた。
「特にイギリスのがね」
「強いね」
「服装とかね」
「十九世紀辺りのイギリス貴族だね」
「そうよね」
「連合じゃ物凄く評判の悪い国だけれど」
フランス、ドイツ、オランダ、スペインと並んでだ。そしてベルギーも植民地統治が悪質だったと評判が悪い。
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