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ヘタリア大帝国

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TURN46 王女アルビルダその九

「好きな様に使ってくれ。それに俺もな」
「あんたも戦うんだな」
「凄いロボットがあるんだよ」
 ゴローンはにやりと笑って言う。
「あんた達が度肝を抜く位な」
「凄いのがあるんだな」
「楽しみにしておいてくれよ、そっちも」
「そうさせてもらうな。とにかくな」
 イギリスはゴローンの話を聞いてから述べた。
「有り難い戦力が加わったな」
「はい、確かに」
 そのイギリスにネルソンが答える。
「ではあらためて艦隊を出して太平洋軍を迎え撃ちましょう」
「アラビア位は守らないとな」
 イギリスも意地があった。その意地をここで見せようとしていた。アラビアでの彼は魔術師の助けも借りていた。
 そのアラビアに太平洋軍が向かう。その途中でだ。
 統合は長門の艦橋で秋山にこんなことを言っていた。
「アラビアを手に入れればな」
「やはり大きいですね」
「ああ、インドには負けるがアラビアも資源は豊富だ」
「技術投資も進めています」
「今は何世代位のものが作られる」
「第四世代のものが」
 建造可能になっているというのだ。
「そして間も無くです」
「第五世代もか」
「できます」
「ついこの前まで兵器の技術投資どころじゃなかったがな」
 だからこそ魚に頼っていたのだ。
「しかしな」
「変わりましたね、我が国も」
「そうだな。本当に変わった」
「経済圏を築けたのは大きいです」
 日本からインドまでのだというのだ。
「それを可能にする経済規模があります」
「第五世代ならガメリカの兵器にも対抗できるな」
「そうかと」
「出来れば第六世代で統一したいがな」
「ではそれを目指されますか」
「もう少し努力してな」
「では技術投資も急ぎましょう」
 実際にこう言う秋山だった。
「そしてその上で」
「第六世代の艦艇でな」
「ガメリカ艦隊に向かいましょう」
「ただしな」
 ここでこうも言う東郷だった。
「ガメリカは強いからな」
「第六世代の艦艇であっても」
「油断はできない」
 こう言うのだった。
「決してな」
「例えどれだけ優秀な兵器であっても」
「数も違うからな」
 これの問題もあった。
「注意してな」
「戦いには勝てませんか」
「とてもな。だからだ」
「油断せずそして戦力を整える」
「もう魚では限界がある」
 長い間使ってきたがそろそろだというのだ。
「交換していこう、これからはな」
「では」
「戦争は精神力だけではどうしようもない」 
 これもまた現実だった。
「兵器の質もだ」
「そして正しい運用もまた」
「何もかもが必要だ」
 これが東郷の考えだった。
「おそらくガメリカと中帝国を降せばかなり楽になるがな」
「しかしその二国をどうにかすること以外には」
「中々手はない」
 東郷は言っていく。
「ソビエトとの戦いのことも考えるとな」
「ソビエトは今は中立ですが」
「その中立を何時まで守ると思う?」
「ソビエトが落ち着くまでは」
 秋山も読んでいた。ソビエトが中立条約を守る気なぞ一切ないとだ。そのことは確信さえしている程である。 
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