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夢幻水滸伝

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第百六十五話 直前の軍議その八

「それでや」
「あいつの相手は僕やな」
「そや、そやからな」
「今回はやな」
「自分に頼みたい」
「采配は僕が一番得意でもやな」
「それでもな、あいつを引き付けて采配から離してしかも勝つ為には」
 まさにというのだ。
「自分しかおらんからな」
「それでやな」
「頼むで」
「そういうことでな」
 二人でこう話す、そしてだった。
 芥川は開かれた地図の上の駒、蓬莱を表した白い駒とエルドラドを表した黒い駒を動かしてそうして言った。
「三日後やな」
「戦に入るのはやね」
「その朝やな」
 綾乃に対して話した。
「六時にな」
「連合とぶつかるね」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦のはじまりや」
「ほな三日後は早起きして」
「そして飯を食ってな」
「戦に入るんやね」
「そうなる、朝から堂々と正面から攻める」
「それはほんま誰も予想せんね」
「今までの僕達の戦を考えたらな」
 まさにというのだ。
「そうなるさかいな」
「それでやね」
「朝からいきなり切り込んで」
「激しい戦やね」
「そやから早いうちに寝てな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「早起きして」
「飯を食って」
 とにかくこのことは忘れなかった。
「そしてな」
「万全の状態で戦に向かって」
「驚いている相手をいきなり攻めてな」
「押し切るんやね」
「その勢いでいくで」
 今度の戦はというのだ。
「そういうことでな」
「ほなね」
「最初が肝心や」
 何といってもというのだ。
「もう敵の思わぬことして思いきり攻める」
「そこで流れを掴むんやね」
「そや、あと敵の星のモンはアレンカールを入れて四十人や」
 芥川はこのことは訂正させた。
「そこは覚えておく様にな」
「あっ、カマンダが出ませんでした」
 遠藤は芥川のその言葉でこのことを思い出した、他の面々も忘れていた者がいたがここで思い出した。
「そういえば」
「そや、あいつは交渉人っていう職業でや」
「サプールですから」
「サプールは戦わん」
「それが信条でしたね」
「もう何があってもな」
「言うなら絶対平和主義ですね」
 遠藤は芥川の言葉に頷きつつ述べた。
「そうなのですね」
「そや、それでな」
「戦には参加しないですね、あいつは」
「今回の覇権争いについても賛成してなかったやろ」
「出来る限り話し合いでと言ってましたね」
「あいつは実際アフリカで各部族や勢力を説得でゴーディマー達の勢力に引き入れてた」
「アフリカの様々な部族を」
 この世界でもアフリカは様々な部族や民族に分かれている、国という区分よりもこういったことの方が重要と言われる程だ。 
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