夢幻水滸伝
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第百六十三話 近付く最後の決戦その十一
「あいつが第一や」
「それでやってくな」
「ああ、首相はリーとのことやが」
「太宰は副首相やな」
「その立場でな」
まさにというのだ。
「やってもらうわ、それで戦の時はな」
「人やものを戦場に送ってもらうか」
「そうしてもらう、まさにな」
「太宰は国の柱やな」
「そうなるわ」
こう言うのだった。
「あいつがおってや」
「政も出来るな」
「そうなる、それとな」
「それと?」
「他にもな、政に秀でた星のモンはな」
彼等はというと。
「それぞれの分野でや」
「戦やなくてやな」
「政に頑張ってもらうことになるやろな」
「戦はしても政は続くな」
「そや」
まさにというのだ。
「そうなるわ」
「そうか」
「おそらくな、それと最初に戦う枢軸やが」
芥川は今度はこの勢力の話をした。
「確かに技術や国力はこっちに圧倒的に低いが」
「それでも油断は出来んや」
「雷帝と女帝やで」
この二人のことも言うのだった。
「どれだけ強いか自分もわかってるやろ」
「三極星の二人、神星の中でもな」
中里は鋭い目になって答えた。
「一番強いとされてる」
「その二人や」
「綾乃ちゃんと同じ位強いな」
「しかも能力は綾乃ちゃんよりずっと攻撃的や」
「それぞれ一人で大軍破ったこともあるらしいな」
「四十万の巨人を生き埋めにしたこともある」
「ただ強いだけやなくて戦場では冷酷さもある」
このこともだ、中里は話した。
「そのことも大きいな」
「敵には微塵も容赦せん」
「そんな二人が相手やからやな」
「敵としては恐ろしい、しかもな」
「ターリヤちゃんもおるな」
「あの娘も怖いで」
枢軸のもう一人の神星である彼女もというのだ。
「やっぱり攻撃的な能力でな」
「しかも戦場では冷酷やな」
「眉一つ動かさず街を幾つも吹き飛ばせる」
「そんな娘やな」
「その三人を軸に難波に五悪将、双璧がおる」
「枢軸の誇る猛将達やな」
「確かに兵の数や技術では圧倒してるけどな」
それでもというのだ。
「油断の出来ん相手や」
「絶対にな」
「そやから必勝の態勢を整えて」
そうしてというのだ。
「そのうえでや」
「戦うな」
「そうする」
枢軸、彼等はというのだ。
「そうするで」
「その時は」
「枢軸との戦はおそらくこの世界を決める」
「そうした戦になるな」
「天下分け目のな」
この世界においてのというのだ。
「そうした戦になるやろな」
「勝った方がこの世界をどうするか決める」
「そうなるわ、二大勢力やからな」
「そうなるか、けどな」
中里は芥川に言った。
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