八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十一話 最初の決意その八
「邪魔だと思ったらね」
「粛清だね」
「かなり沢山の人がね」
それこそだった。
「粛清されていっていたよ」
「フランス革命みたいにだったかな」
「流石にあそこまでいかないけれど」
もうジャコバン派は論外だ、あの革命は僕が思うに処女漫画の美麗な世界じゃなくてヤクザ映画の裏切り裏切られの世界だった。
「もうトップがね」
「有力な家臣を消していく」
「そんな風だったよ」
「いい状況じゃなかったね」
「そりゃ室町幕府も江戸幕府もそういうのあったけれど」
どちらの幕府もだ、源氏の因縁かわからないけれど最初の頃に身内の殺し合いもあったことも同じだ。
「鎌倉幕府程はね」
「酷くないね」
「何かね」
僕が思うにだ。
「鎌倉幕府って暗いんだよね」
「粛清が多いから」
「身内同士の殺し合いで源氏の血は絶えたしね」
「結構世界の歴史だと普通だけれどね」
「まあね、欧州でもあるしね」
鎌倉幕府みたいな話はだ。
「中国でも中近東でもね」
「もう何処でもね」
「あるね」
「そうだね」
「あるにはあるよ」
実際にというのだ。
「そうしたことは」
「そうだね」
「けれどね」
それでもだ。
「鎌倉幕府よりもね」
「清盛さんの方がだね」
「僕はずっと好きなんだよね」
僕個人としてはだ。
「本当に」
「悪役扱いだけれど」
「実際は凄く優しい人だったから」
器が大きくて頭が切れるだけでなくだ。
「いいお爺さんだったんだよ」
「その実は」
「そして織田信長さんもね」
この人のことをまた話した。
「実は残酷ではなかったんだ」
「もう火と血のイメージがあっても」
「黄金の髑髏の話もね」
浅井長政さん達にしたというこれもだ。
「実は供養らしくて」
「お酒飲んではいなかったね」
「そもそも信長さんお酒飲まなかったから」
何でも下戸で少しの量でかなり酔ってしまう程だったらしい。お酒が飲めない体質だったみたいだ。
「このお話はね」
「実はだね」
「創作だったんだよ」
「髑髏の杯で飲んでいなかったね」
「うん、お酒飲まないのに」
そもそもだ。
「そんなことしないよ」
「言われてみればそうだね」
「本当にお酒は駄目だったそうだから」
「じゃあ甘党だったのかな」
「みたいだよ」
その実はだ。
「これがね」
「意外だね」
「そうだよね、大酒飲みのイメージあるけれど」
しかも酒乱のだ。
「その実はね」
「お酒は飲まなかったんだね」
「それで甘いものが好きで」
それでだ。
「茶道にずっと親しんでいたんだ」
「千利休さんかな」
「その人と会う前からみたいだよ」
尾張にいた頃からみたいだ、平手政秀さんから教わったらしい。
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