新オズのオジョ
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第五幕その九
「本来の姿に戻れたの」
「そうなんですね」
「そしてその時の姿にもね」
「なれるんですね」
「こうしてね、それじゃあ」
ここで、でした。
オズマは本来の姿に戻ってまた言いました。
「戻ったけれどどうかしら」
「よくわかりました、ただ」
「ただ?」
「オズマ姫は男の子の時のお姿もいいですね」
「実は結構評判がいいのよ」
「男の子の時のお姿もですか」
「そうなの、可愛いってね」
そう言われてというのです。
「これがね」
「そうなんですね」
「ドロシー達にもね、だから時々ね」
「こうしてですね」
「変身しているのよ」
魔法を使ってというのです。
「そうしているのよ」
「そうなんですね」
「ただ私の本来の姿はね」
「今のお姿ですね」
「男の子の姿はその時は本当の姿と思っていたけれど」
それがというのです。
「実は違っていたし」
「本来の姿じゃなかったんですね」
「そうだったのよ」
これがというのです。
「だから今の姿はね」
「戻ったといっても」
「仮の姿に変身したのよ」
「化けたんですね」
「そうなるわ」
「そうですか」
「けれど私もさっきの姿は気に入っていて」
それでというのです。
「変身することもまんざらではないわ」
「そうですか」
「ずっとその姿だったしね」
このこともあってというのです。
「馴染みもあるから」
「それでお好きですね」
「ええ、だからこの時の私を見たい時はまた言ってね」
「わかりました」
「そういえばですね」
ここで神宝が言うことはといいますと。
「オズの国って中心にいる人は皆女の人ですね」
「私もドロシーもね」
「ベッツイさんもトロットさんも」
「そうね、女の子ばかりね」
「そうですよね」
「そんな国外の世界にはないわね」
「女の人の国家元首はおられても」
それでもというのです。
「オズマ姫みたいなです」
「女の子はいないわね」
「はい、本当に」
そのケースはというのです。
「ありません」
「そうなのね」
「そう思うと面白いですね」
「ええ、他にこうした国がないわね」
「そこもオズの国ならではですね」
この国の特徴の一つだというのです。
「本当に」
「そうね、私が国家元首でね」
「それでドロシーさん達四人で王女ですね」
「そうなっているわ」
「女王ではないんですね」
「王女よ」
そちらだというのです。
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