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夢幻水滸伝

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第百五十九話 遠路を進みその十二

「してくれるな」
「若しやで」
 綾乃はこうも言った。
「太宰君がおらんかったら」
「ああ、僕等政はな」
「ここまで出来んかったわ」
「絶対にそやな」
「統一しても」
 太平洋と地下世界をだ。
「そうしてもな」
「それからについても」
「太宰君がおらんと」
「まともな政は出来んな」
「ほんまにな」
「もう政は太宰のもんや」
 芥川もこう言った。
「この世界やとな」
「ほんまそやな」
「僕等はあそこまで出来ん」
 中里にこうも言った。
「政策を出して実行に移してな」
「結果を出すことはな」
「出来ん、政の仕組みを作ることもな」
 これもというのだ。
「出来んわ」
「ほんまにそやな」
「僕等がここまで戦えたのは何故か」
「それは勢力としてしっかりしてたからな」
「太宰の政がよかったからな」
「それでやな」
「若し勢力としてふらついてたら」
 それこそというのだ。
「戦どころやないわ」
「ほんまにそやったな」
「今も日本はしっかり動いてる」
「政の仕組みがしっかりしてるしな」
「それでや」
 その為にというのだ。
「戦えてる」
「万全にな」
「ほんま太宰がおってな」
「こっちの世界の日本は動いてるな」
「それで今後はな」
「統一した後はやな」
「太宰はこれまで通り宰相か宰相格でな」
 この立場でというのだ。
「頑張ってもらうわ」
「そうなるな」
「政の柱や」
「まさにな」
「それで今もやで」
 まさにとだ、綾乃は二人に話した。
「自分のお部屋でお仕事やねん」
「そういうことやな」
「そやねん、起きた世界でも生徒会長で」
「こっちの世界では宰相でな」
「忙しいと思うわ」
「その中で文句一つ言わんな」
「それも立派やわ、その太宰君にばかり負担かけられんし」
 それでとだ、綾乃は中里にこうも言った。
「うち等も政の方も頑張らんとな」
「そういうことやな」
「星の人全員な」
「一丸となってやな」
「そやで」
「統一したら当分の間は戦はせんで政に専念することになるわ」
 芥川はこのことを話した。
「それで国の仕組みを整えてな」
「豊かにもなってやね」
「そのうえで国力を背景にな」
「枢軸とか欧州と戦ってくんやね」
「多分まずは枢軸とや」
 この勢力と、というのだ。
「決戦や」
「エカテリーナちゃん達とやね」
「そうなるわ、向こうも今は滅茶苦茶広い国土と十数億の民治めるのに必死や」
「それで戦どころやないね」
「あっちは星のモンの数も少ないしな」
 このこともあるとだ、芥川は話した。彼はロシアとインドの枢軸のことを既にかなり調べているのだ。そのうえでの言葉だ。 
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