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夢幻水滸伝

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第百五十九話 遠路を進みその五

「争いが絶えなくて」
「それで、ですね」
「もうカオスな状況で」
 それでというのだ。
「技術も文明もね」
「進んでいませんね」
「暗黒時代と言えば言い過ぎかも知れないけれど」
 それでもとだ、アレンカールは話した。
「あっちは難しい状況よ」
「統一にしても」
「そう、まだまだね」 
 それこそというのだ。
「先よ」
「あちらの方は」
「そこから本格的な内政となるけれど」
「前途多難ですね」
「ええ、ただあっちは神星の子が五人」
 星の者の中でもとりわけ大きな力を持ち世界を救う者達の中でも軸となると言われている彼等がというのだ。
「これは大きいわ」
「かなりの力ですね」
「しかも枢軸と同じく星の子は全員天の星で」
 そしてというのだ。
「治める地域も人口も枢軸より少ないわ」
「しかも星の人の数は枢軸の倍以上」
「そんな状況だから」
「一旦統一すればですか」
「発展は急よ」
 そうなるというのだ。
「そうなるわ」
「そうですか」
「ええ、あたい達は九十五億を百八十人以上の星の者が治めるけれど」
「あちらはですね」
「五億を三十人位で治めて」
「領地の広さもですね」
「ずっと狭いから」
 それ故にというのだ。
「だからあそこはね」
「一旦統一したら」
「もうそこからね」
「一気に発展しますか」
「それが可能よ、だから欧州も侮れないわよ」
 アレンカールはベッシーに話した。
「強敵になることは間違いないわ」
「人口や国力はこちらよりかなり少なく低く」
 こう言ったのはシルビーナだった。
「それで技術もこれからでも」
「そうよ、あっちはあっちでね」
「それこそすぐにですか」
「発展することもね」
 そうなることもというのだ。
「有り得るから」
「欧州と戦うことになっても」
「苦戦はね」
 そうなることはというのだ。
「覚悟することよ」
「そうですか」
「確かにあたい達は統一されればダントツの勢力になるけれど」
 それでもというのだ。
「ロシアとインドの枢軸、欧州はね」
「強敵ですか」
「統一の前のね」
 それになるとだ、アレンカールは話した。
「そうなるわ」
「ほな、統一の戦は」
「かなりのものになるわ、アラブもあるしね」
 この地域のことも話すのだった。
「あそこがどうなるかわからないけれど」
「あそこも全部天の星の人ですから」
 シルビーナはこのことから言った。
「そやから」
「侮れないわよ」
「そうですね」
「これがね」
「やっぱりそうですね」
「アラブがこれからどうなるかわからないけれど」
 それでもというのだ。 
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