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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百九十話 鑑定の結果その四

「本当に」
「そうだね」
「見るわね、今から」
 こう言ってだった。
 詩織さんは実際にその結果を確かめた。そのすぐ後で僕に言った。
「違ったわ」
「そうだったんだね」
「私と義和は兄妹じゃなかったわ」
「やっぱりね、親父はね」
 ことの元凶の親父のことから僕は言った。
「そうしたことはしていないね」
「そうみたいね、ただね」
「ああ、詩織さんのお母さんが親父と付き合ってたとか」
「そんな話はどうして出たのかしら」
「親父誰とでも話すからね」
 その話が出た原因はわかった。
「だからね」
「それでなの」
「詩織さんのお母さんとも話して」
「その場面を見てたのね」
「誰かがね」
 そうしてだ。
「それが噂になったのかもね」
「そうなの」
「親父ってああした人間だから」
 もうこれに尽きた。
「噂にもなりやすいんだ」
「そうなのね」
「うん、物凄くね」
 それこそだ。
「うちの親父の噂は多いよ」
「注目される人だから」
「ああした人だからね」
 本当にこれに尽きる。
「目立つしね」
「あれこれ言われて」
「それで噂にもね」
「なる人で」
「実際無茶苦茶遊んでるし」
 一度に複数の女の人となんてざらだからだ。
「それでね」
「噂にもなるのね」
「彼氏持ちの人や人妻さんと付き合わなくてもね」
 そして遊ばなくてもだ。
「女の人と遊ぶのは事実だし」
「それで話し掛けてもなのね」
「それだけでね」
「噂になるのね」
「そうした人だよ」
「だからこうしたお話になるのね」
「ただ。僕にはいつも言ってるよ」
 その言うことはというと。
「子供は僕だけだってね」
「幾ら遊んでもなの」
「そこは気をつけていて」
 親父なりにだ。
「あと占いでもね」
「そう言われたの」
「子供は一人しか出来ないってね」
「そうなの」
「源氏物語みたいにね」
 この作品では源氏の君は子供は三人と占いで出たのだ。そしてこのことが物凄い伏線になっていく。
「そう言われたらしいよ」
「そうなの」
「それで子供はね」
「義和だけなの」
「そう言っていて」
 それでだ。
「浮気はしてもね」
「子供はいないのね」
「本当に弁えていることは弁えているから」
 しっかりとだ。
「だからね」
「このことはなのね」
「僕も安心しているよ」
「それで私のことも」
「疑ったことは疑ったよ」
 実際にだ。
「親父はそう言っていたけれどね」
「それでもなのね」
「間違いってあるからね」
 人にはだ。
「だからね」
「それでなのね」
「万が一とは思っていたよ」
「そうだったのね」
「けれど違ってね」
 それでだ。 
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