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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十九話 ワインの後でその十四

「そして挙句はでした」
「血が完全に絶えましたね」
「そうなります」
「そうなったらどうにもならないですね」
「まず内がまとまることです」
「大事なことは」
「それが出来てこそです」
 家の中がまとまってというのだ。
「繁栄も出来ます」
「そういうことですね」
「ロスチャイルド家もそうですね」
 畑中さんは世界的な富豪であるこの家の名前も出した。
「あのお家もです」
「まとまる様に家訓で定めていますね」
「だからこそです」
「今も凄い富豪なんですね」
「戦乱もナチスも弾圧もありましたが」
 それでもだったのだ。
「残っていてです」
「大富豪である理由はそれですね」
「そうです、ですから」
 それでというのだ。
「八条家も家訓で定めていて」
「家の中で争わない」
「そのうえでそれに務めているからです」
「それでお家の雰囲気もいいので」
「ですから」
「出る人はいないんですね」
「そして真面目な家柄なので」
 親父みたいな傾奇者がいてもだ。
「追放される様な不始末をされる方もです」
「いないんですね」
「確かに問題を起こされた方もいますが」
 そうした人もいて間違いもあった、どんな人でも人であるのなら完璧ではなく間違いをしてしまうものだ。
「それでもです」
「追放されるまでの人もですね」
「おられませんでした」
「そうなんですね」
「これは企業グループでもそうですね」
「そうそうなことでクビにしないんですよね」
 八条グループの企業は何処もそうだ。
「リストラもしないですし」
「一度採用したらです」
「それこそ犯罪でも犯さないと」
「退職にはならないです」
「そこはいいですね」
「人を無闇に切り捨ててはいけません」
「代えが幾らでもいるとかいうのは」
 こうした考えはだ。
「絶対に駄目になりますね」
「やがては。人はものではないですから」
「代えはきかないですね」
「人を使い捨てにして切り捨てる様なら」
 そうした企業そして経営者ならだ。
「やがてそれが悪評となり」
「評判が落ちますね」
「そして誰も来なくなります」
「そうなりますよね」
「結局はホワイト経営が一番強いのです」
 ブラック経営よりもというのだ。
「やはり」
「人を酷使したり使い捨てにすると」
「やがて誰もいなくなります」
 その企業にはだ、何処かの居酒屋チェーンがそうした評判が立って実際にかなり人が減ったらしい。 
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