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新オズのつぎはぎ娘

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第十二幕その十

 つぎはぎ娘は色々な歌とダンスの後でこんなことを言いました。
「まだまだね」
「歌って踊りたい」
「そうなのね」
「ええ、そうよ」 
 ヘンゼルとグレーテルのご両親に答えます。
「こうした楽しい場所にいるとね」
「それではだね」
「貴女はまだ踊るのね」
「そうするわ、パーティーの最後の最後まで」
 その時までというのです。
「そうさせてもらうわ」
「そうだね」
「じゃあそうしたらいいわ」
「是非ね」
 つぎはぎ娘は応えてでした、そうして。
 実際に彼女独特の歌と踊りを続けます、ジョージはまた一曲終えた彼女にシュークリームを食べつつ尋ねました。
「君はよくそんなに歌やダンスを思い付くね」
「もう自然とね」
 つぎはぎ娘はジョージに答えました。
「出て来るのよ」
「そうなんだ」
「もう何か見たら」
 それでというのです。
「歌が思い付いてね」
「ダンスもだね」
「出て来るのよ」
「それが凄いよ」
「楽しいものを見たら」
 つぎはぎ娘はジョージに明るくお話します。
「それでね」
「楽しい気持ちになって」
「それでね」
「曲を思い付くんだ」
「歌詞も曲もダンスもね」 
 その三つ全てをというのです。
「思い付くのよ」
「そうなんだね」
「そしてね」
「そして?」
「すぐにでもね」
「その場でもだね」
「歌って踊るのよ、そしてね」
 さらにと言うのでした。
「動画にもね」
「投稿するんだね」
「そうしているのよ」
「そうだね、よく歌詞も曲も思いつかないって人がいるけれど」
「あたしはないわね」
「それも全く、だね」
「ないわよ、思いつかなくても何ともないし」
 これといって、とうのです。
「その時はこれまでの歌やダンスだしね、お喋りも好きだし」
「困らないんだね」
「というかどうして歌詞や曲が思いつかないの?」
 そもそもとです、つぎはぎ娘はジョージに尋ねました。
「一体」
「インスピレーションが下りなくてね」
「それでなの」
「思いつかないそうだよ」
「そうなの」
「けれど君は違うんだね」
「本当に楽しいものを見たら」
 それでというのです。
「思い付くわ」
「それが凄いよ、あと新曲を出さないといけないとかは」
「思わないわよ」
「そうなんだ」
「何かをしなければいけないとかね」
「そうした考えはなんだ」
「あたしには全くないの」
 それこそと、というのです。
「いつもこうして過ごしていて」
「楽しいものを見たら」
「もうそこから自然とね」
 まさにそうしたものでというのです。
「歌詞も曲も出てダンスもね」
「出るんだね」
「そうよ、一日何曲も出ることもあるわね」
「それもまた凄いよ」
「そうなのね」
「相当にね」
「まあね、別にね」
 つぎはぎ娘はこうも言いました。 
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