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夢幻水滸伝

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第百五十五話 最後の一手その十

「全くの未経験じゃ」
「そこでそう言われると」
 完全な処女である碧にというのだ。
「困ります」
「そうかのう」
「そうです、そうしたお話は控えて」
 そしてというのだ。
「これからはです」
「やっていくべきじゃな」
「はい、それと」
「それと?」
「本当に内政の方をです」
「これからはじゃな」
「頑張って下さい」
 リディアも言うことだった。
「宜しくお願いします」
「ほなのう」
「さて、まずは戦後処理してな」
 ここでまた愛が言ってきた。
「そしてな」
「そうしてですね」
「地下世界に戻ろうな」
「私達も戻る」
 小泉もリディアに言った愛に言ってきた。
「そうする」
「それでやね」
「今度からは統一された中でな」
「暫く政に専念するんやね」
「そうさせてもらうわ」
 こう言うのだった。
「是非な」
「ほなね」
「そういうことでな」
「今はやね」
「我々も戦後処理や」
「一緒に頑張っていこうな」
「是非な」
 二人でこう話してだ、そしてだった。
 今も同盟を結びお互いに政をしていった、そのうえで今は戦後処理にあたるのだった。
 同盟との戦に勝った日本も戦後処理を行いその後で日本本土の方に戻った、だがその途中に芥川は軍議の場で言った。
「次でいよいよな」
「最後やね」
「そや、今度の相手はな」
「中南米とアフリカの連合やね」
「あそこや」
 こう綾乃に話した。
「次はな」
「そやね」
「今度の戦で最後で」
「最後の難関やな」
 中里はこう言った。
「まさに」
「そや、言っておくが連合は強い」
 芥川は中里のその言葉に答えた。
「それもかなりな」
「棟梁はアレンカールやしな」
「あいつは自分と同じ六将星の一人や」
「相当な強さがある」
「しかも星の奴も多い」
「四十人おる」
「中南米とアフリカを合わせてな」
「しかも兵の数も多いときた」 
 このこともあるというのだ。
「それでや」
「最後の戦もやな」
「強敵相手やな」
「そう簡単には勝てんで」
「やっぱりそやな」
「しかしそれでもな」
 芥川は強い声で言った。
「勝つで」
「それは絶対にやな」
「そや、これまで通りな」
「戦となれば勝つ」
「絶対にな」
「しかも最後やしね」
 綾乃は穏やかな声で言ってきた、こうした時も穏やかな口調であり顔立ちもそうであるのは彼女の個性である。 
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