夢幻水滸伝
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第百五十二話 さらなる優勢へその四
「残念ながら」
「それでや」
「今はか」
「ちゃんとな」
そこはというのだ。
「出来る限りでな」
「攻めていくか」
「そうしよな」
こう川端に話した。
「ここは」
「それがええな」
「ああ、それとな」
志賀あさらに言った。
「敵の武器とか兵糧はな」
「その集積の場はやな」
「占領したらな」
「出来る限り分捕って」
「それが出来ん様やと」
「あれやな」
川端も応えた。
「燃やすなりして使えん様にする」
「そうしていこうな」
「それで敵の戦力を奪ってくな」
「そういうことや」
こう言ってだった、そのうえで。
志賀達も戦っていった、だがやはり圧倒的な多数の敵は攻めきれるだけの戦力はなくそれでだった。
全体の指揮を執る吉川も貝殻で又吉と尾崎に言った。
「今はだ」
「はい、攻めきれない」
「どうしてもですね」
「我々にはそこまでの戦力がない」
「それが現実ですね」
「今の攻勢がだ」
それがというのだ。
「限界だ、七割位で有利か」
「それ位ですね」
「どうしても」
「技術で差があり」
「そして相手に星の者がおらずとも」
又吉も尾崎も話した。
「それでもですね」
「ここが限度ですね」
「七割位の優勢で」
「どうしても」
「海は圧倒してきている」
こちらはとだ、吉川は述べた。
「次第にな」
「左様ですね」
「数はやはり違いますが」
「技術力の差が出ています」
「相手は攻撃出来ず」
船が揺れてだ、これは吉川が雅達と先程話した通りだ。尚今雅と千歳は陸の方で夏目達と共に采配を執っている。
「こちらの攻撃はほぼ一撃です」
「それで倒せています」
「ですから海は圧倒的になってきています」
「空も」
「しかし陸は」
「そちらは」
「攻めきれていない」
有利であることは事実でも、というのだ。
「残念だがな」
「左様ですね」
「やはり戦力が足りないです」
「二十倍の敵と戦うには」
「どうしても」
「そうだ、だが」
吉川は二人にさらに言った。
「ここはこのままだ」
「攻めていきますね」
「そうしていきますね」
「海も空も」
「どちらもですね」
「そうする、そしてだ」
吉川は戦局を見つつさらに話した。
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