八条学園騒動記
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第五百七十九話 バラエティ番組その五
「もうね」
「それこそだね」
「そう、本当にね」
「日本軍とモンゴル軍間違えていないか」
「時代を九百年程ね」
「相当間違えてるね」
「間違えていたならね」
それならというのだ。
「無茶苦茶な勘違いね」
「そうだよね」
「確かにモンゴル人も日本人もアジア系だけれど」
ただしこの時代は混血が進み両国共コーカロイドつまり白人とニグロイド即ち黒人の血もそれぞれかなり入っている。
「それでもね」
「九百年離れていて」
「しかもね」
ナンはさらに話した。
「モンゴルはさっきお話に出たけれど」
「馬だよね」
「遊牧民よ」
「もうその代名詞だからね」
「ベドウィンの人達と並ぶね」
連合にはこの者達もいるのだ。
「そうよね」
「うん、確かにね」
「けれど日本人はね」
対して彼等はというと。
「農耕民族でしょ」
「お米大好きな」
「そんな人達なのに」
「間違えていたらね」
「ちょっとないわよ」
「そうだよね」
マルコも納得することだった。
「流石に」
「そうよね」
「それが日本だ」
洪童は二人に確かな声で話した。
「紛れもなくな」
「教科書に出ているのは」
「そうだ、エウロパでもない」
「というか韓国の教科書にエウロパ出るの?」
「出ていることは出ているが」
連合では兎に角エウロパは古代のギリシア文明の頃から悪く言われる、奴隷制やら侵略やら虐殺やらがこと細かに批判されているのだ。
「脇役だ」
「そうなの」
「日本が主役でコラム程度にな」
「書かれているだけなの」
「エウロパはな」
「それで日本の悪事がなのね」
「延々と書かれている」
韓国の教科書ではそうなっているというのだ。
「自分の国の輝かしい歴史よりもな」
「日本の悪事が書かれていて」
「韓国人は常に苦しめられてきた」
「そうなっているのね」
「一万年以上の歴史がある筈だけれどな」
この時代では韓国人は自国の歴史は二万年あると言っている、五千年から九千年になり一万年からそこに至ったのだ。
「三十六年間の統治が教科書の半分だ」
「二万年のうちの三十六年?それはまたね」
マルコはそう聞いて首を傾げさせて言った。
「極端だね」
「そうだな」
「後の一万九千九百六十四年はなんだ」
「半分だ」
「物凄い極端だね」
「それでその三十六年の間はな」
教科書の半分はというのだ。
「日本が本当にモンゴル帝国みたいにだ」
「やりたい放題なんだ」
「そうしている」
「凄いね、それも」
「そして歴史の授業以外でもだ」
それを離れてもというのだ。
「学校では何かと日本のことを言っていてな」
「国全体でもだよね」
「もう日本のことばかりだ」
まさにというのだ。
「言っている」
「本当にエウロパより日本だね」
「エウロパの方がずっと問題でしょ」
ナンは連合の常識から話した。
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