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X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays

作者:ラフェル
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古里炎真・コズモルート
  第4話B 白き星光と漆黒の竜戦士の出会い!復活のブラックウォーグレイモン

 
前書き
やっと最新話更新できた(*≧∀≦*)

今回はなのはとクロアグモン……ブラックウォーグレイモンがパートナーになるお話です。 

 
かつて漆黒の竜戦士と呼ばれるデジモンがいた。

彼は百本の呪いの塔から生み出され、生まれながらに世界を乱す呪われた存在になってしまった。

それ故に彼自身は苦しみ、そして己の存在意義を探し続けた。

その最中で出会ったデジタルワールドの東を守護する蒼き龍のデジモンにより自身にも存在意義があると諭され、彼はその言葉を胸に彼はあらゆる世界に旅立った。

だが、あらゆる世界に行ってもその答えを見つけることはできず、彼は自身の存在に決着をつける為、自らを生み出したものを殺そうとしたが、彼はその途中で人間の子供と共に戦う3体のパートナーデジモンと出会う。

生きることに真摯な彼ら、その言葉に彼は生きることの意味を見出し、共にその生みの親である男に対して説得を試みるが、その男が放った凶刃により致命傷を負った。

死が迫る中生みの親である男の背後に潜む真の黒幕を見つけた彼は、死にかけた身でありながら敵の目的を阻止する為、自らの命と引き換えに人間界とデジタルワールドを守る人柱となった。

彼はその中で自身の存在意義に関して答えを見つけたのであろうか?

それは分からない……だが、彼の旅はそこで一度終わりを迎えた……筈だったが。


なのは「〜♪///」

黒いアグモン(な、何なんだ、この状況は……?///)


死んだ筈の漆黒の竜戦士であった彼は姿が黒いアグモンになっており、現在はなのはに抱き付かれていた。

なのはに抱き付かれている黒いアグモンは生前に感じたことが無かった『恥ずかしい』と思ったら感情を抱いていたが、不思議と嫌な気はせず本気でなのはを振り解こうとしなかった。

結局黒いアグモンはなのはが満足するまで愛でられるのだった……
















30分後、黒いアグモンはやっとなのはから解放された。


黒いアグモン「はあ……やっと解放されたか……///」

なのは「にゃはは、ごめんね。私、興奮しちゃったみたい///」

黒いアグモン「別に気にしてない。その様子だと心配する必要は無いな」

なのは「うん、心配してくれてありがとう♪」

黒いアグモン「フン……///」


笑顔で礼を言うなのはに対して、黒いアグモン は照れ臭いのかそっぽを向いた。


なのは「自己紹介がまだだったね。私は高町なのは♪ 貴方のお名前は?」

黒いアグモン「俺の名? そうだな……」


なのはに名前を聞かれ、黒いアグモンは少し悩む。

黒いアグモンには本来の名前があるが、今の自身の姿では似合わない気がする。

よって……


黒いアグモン→クロアグモン「……俺のことは『クロアグモン』と呼べ」

なのは「うん、わかったよ♪(可愛い名前だなぁ♪)」


自身の今の姿が黒いアグモンであることから『クロアグモン』と言う安直なネーミングセンス丸出しの名前を名乗り、それに対してなのはは内心可愛いと思うのだった。

互いの自己紹介が終わったところで……


なのは「ところで、クロアグモンはここが何処なのか知ってる?」

クロアグモン「はっきりとはわからんが、恐らくデジタルワールドだろうな」

なのは「デジタルワールド?」

クロアグモン「俺のようなデジモンと呼ばれる生命体が住んでいる世界だ。俺を含めてあらゆるものが全てデータで構成されている」

なのは「そ、そうなの!?」


クロアグモンのその言葉になのはは驚きを露わにする。

なのはから見れば周りの景色は疎か、目の前にいるクロアグモンがデータで構成された存在には見えないのだ。


クロアグモン「なのは今は見たところ人間のようだが、選ばれし子供なのか?」

なのは「ふえ? 選ばれし子供? 今は19でまだ成人はしていないけど、もう子供って言われるような年齢じゃないかな……?」

クロアグモン「そうなのか? 基本デジタルワールドへ来られる人間は選ばれし子供だけだと思うのだが、どうやってこの世界に来たのだ?」

なのは「ええと、それはね……」


なのははクロアグモンにデジタルワールドへ来た経緯について話した。


クロアグモン「なるほど……正体不明のオーロラによって仲間達と共にこの世界へ来たのだな?」

なのは「うん。今は皆と逸れちゃってるんだけど、クロアグモンは私の他に見なかった?」

クロアグモン「悪いが、俺がこの世界で見つけた人間はなのはが最初だ。それ以外はわからん」

なのは「そっか……兎に角、皆を探さないと」

クロアグモン「……俺も手伝おう」

なのは「え? 良いの?」

クロアグモン「ああ。俺には行く宛も無ければ、今のところやりたいことも無いしな。それに……」

なのは「それに?」

クロアグモン「……よくわからんが、お前のことを放って置けん。だから、その……一緒に連れて行け///」


何故かなのはのことを放って置けないクロアグモンは少し照れ臭そうにしながら、一緒に連れて行くように言った。

そんなクロアグモンに対し、なのはは……


なのは「クロアグモン……ありがとう!♪(ギュウッ♪)」

クロアグモン「なっ!? だ、だから、それはやめろ!///」


嬉しさから再びクロアグモンに抱き付き、クロアグモンは恥ずかしそうにしていた。


なのは「にゃはは、ごめんね♪」

クロアグモン「まったく……さっさとお前の仲間を探しに行くぞ///」

なのは「うん、行こう♪」


なのはとクロアグモンが行動を開始しようとした……その時。


クロアグモン「っ! 危ない!」

なのは「え? きゃあっ!?」


突如何かの気配を感じたクロアグモンがなのはを押し倒す。

すると……空から降って来た青い炎が先程までなのはがいた場所を通り過ぎ、地面を焼き尽くした。


クロアグモン「大丈夫か?」

なのは「う、うん、ありがとう。でも、今の攻撃は……?」

クロアグモン「どうやら空にいる奴の攻撃のようだ」

なのは「え?」


なのははクロアグモンが指した方向に視線を向けると……


?「ギャオオオッ!!」


翼を持った青いドラゴンの姿をした成熟期の竜型デジモンーー『コアドラモン(青)』が空にいた。


なのは「もしかして、あれもデジモン!?」

クロアグモン「ああ、その通りだ。それに……」

コアドラモン(青)「ギャオオオッ!!」

クロアグモン「どうやら俺達の敵のようだ!」


コアドラモン(青)は空から急降下し、なのはとクロアグモンに襲いかかる。

それに対し……


クロアグモン「ベビーフレイム!!」


クロアグモンはアグモンと同じ必殺技であるベビーフレイムをコアドラモン(青)に向けて放つが……


コアドラモン(青)「ギャオオオッ!!」


コアドラモン(青)に容易く回避されるのだった。


クロアグモン「ちっ、当たらんか!(とは言え、今の攻撃が当たっても、大したダメージにはならないか……)」


クロアグモンは成長期、成熟期で格上のコアドラモン(青)に例え攻撃が直撃しても大したダメージにならないだろう。

クロアグモンの攻撃を回避したコアドラモン(青)は……


コアドラモン(青)「ギャオオオッ!!!」


青色に輝く灼熱のブレスーー『ブルーフレアブレス』をクロアグモンに向けて放つ。


なのは「クロアグモン、こっち!」

クロアグモン「うおっ!?」


クロアグモンはなのはに手を引っ張られる形でコアドラモン(青)のブレスを間一髪回避する。

コアドラモン(青)のブルーフレアブレスはデジモンの体表を覆うテクスチャーデータを分解する効果があり、このブレスを受けたデジモンはむき出しとなったデジコアへの攻撃を許すことになる為、余程防御力が高くない限り回避するしか手段がないので、クロアグモンを助けたなのはの行動は正解であった。

なのははそのままクロアグモンの手を引いて、身を隠せそうな場所へ避難した。


クロアグモン「すまん、助かった」

なのは「ううん、気にしないで♪ それよりもあのデジモンを何とかしないとね」

クロアグモン「ああ。だが。今の俺では空を飛んでいる奴を倒すどころか、攻撃を当てることさえ叶わない。どうしたものか……」

なのは「それなら……!」

クロアグモン「なのは?」


なのはは首にぶら下げている待機状態のレイジングハートを掴むと……


なのは「レイジングハート!! セーーットアップ!!」


レイジングハートを起動させようとするが……


シーン……

なのは「………あれ?」

クロアグモン「何をしてるんだ……?」


レイジングハートは起動せず、静寂な空気が流れるばかりであった。


なのは「ど、どうして!? レイジングハート、レイジングハート!!」


なのははレイジングハートに呼び掛けるが、レイジングハートは呼び掛けにまったく答える気配が無い。

なのははそんなレイジングハートを見て、最悪な答えが頭に思い浮かんでしまう。


なのは「(次元漂流の影響で故障しちゃったの!? それに今気付いたけど、体内の魔力が感じられない……まさか、魔法も使えなくなっちゃったの!?)ど、どうしよう、このままじゃ……!?」


レイジングハートを起動できないのは疎か、魔法も使えないことに気付いたなのはは誰の目から見ても動揺していた。


クロアグモン「落ち着け、なのは! 何があったかは知らんが、奴は俺が何とかする! お前はその間に逃げるんだ!」

なのは「そ、そんな! クロアグモン残して逃げるなんて……!」

クロアグモン「戦う力が無いお前がいても足手纏いになるだけだ!」

なのは「っ!……わかった」


クロアグモンのその言葉になのははショックを受けるが、魔法もデバイスも使えない今の自分がいても足手纏いになることは事実なので言い返すことが叶わず、クロアグモンの言う通り遠くへ逃げるのだった。

去り際のなのはの顔は泣きそうになっていて、そんななのはの表情を見たクロアグモンは……


クロアグモン「っ!(な、何だ、この胸の奥が痛む感じは……? 俺は、なのはを悲しませてしまったのか……?)」


胸の奥が……心が痛むのを感じ、自身がなのはを傷付けてしまったのでは無いかと動揺していた。

確かに足手纏い等言い過ぎてしまった自覚はあるが、ああでも言わないとなのはは引き下がらないだろう。

クロアグモンは自身が間違ったことを言っていないと思うのに、先程のなのはの悲しみの表情を見て自身の判断に自信を持ってなかった。

そんなクロアグモンに……


コアドラモン(青)「ギャオオオオッ!!」

クロアグモン「ちっ! お前が……お前さえ来なければ! ベビーフレイム!!」


クロアグモンを見つけたコアドラモン(青)が襲い掛かり、クロアグモンは怒りを露わにしながらコアドラモン(青)に向けてベビーフレイムを連続で放ち、直撃させるが蚊に刺された程度のダメージしか与えられずにいた。


コアドラモン(青)「ギャオオオオッ!!」


コアドラモン(青)は再びブルーフレアブレスをクロアグモンに向けて放つ。


クロアグモン「同じ攻撃が何度も通用すると思うな!」


クロアグモンはコアドラモン(青)のブルーフレアブレスを躱し、懐へと接近する。


コアドラモン(青)「ギャオオオオッ!!」


コアドラモン(青)は強靭な尻尾を使って相手に痛恨の打撃を与える『ストライクボマー』で迎え撃つが……


クロアグモン「甘い!」


クロアグモンは跳躍してコアドラモン(青)の尻尾による攻撃を躱し……


クロアグモン「くらえ!」

コアドラモン(青)「ギャオオオッ!?」


コアドラモン(青)の顎の下に1枚だけ『逆さに生えているウロコ』に向けて鋭い爪を突き刺した。

そのウロコへの攻撃を受けたコアドラモン(青)は初めて苦痛に歪んだ表情を浮かべた。


クロアグモン「(今攻撃した場所が奴の弱点か? なら!)ベビー……!!」


クロアグモンはそのウロコがコアドラモン(青)の弱点と判断し、至近距離からベビーフレイムを放とうとした……その時。


コアドラモン(青)「グルルル……ギャオオオオオオッ!!!」

クロアグモン「何っ!?」


コアドラモン(青)が突然怒り狂ったかのように暴れ出したのだ。

実はクロアグモンが攻撃したウロコはコアドラモン(青)の弱点では無く『逆鱗』と言い、伝説上の生物であるドラゴンの逆鱗と同じでそのウロコを触ってしまうと激昂し、怒りのあまり意識を失って暴れ出し、周囲にいる者を無差別に攻撃してしまうのだ。

それはコアドラモン(青)と対峙しているクロアグモンも例外ではなく……


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」

クロアグモン「ぐああっ!?」


コアドラモン(青)は爪による攻撃でクロアグモンを地面へ叩き落とし、頭部の角を激しく発光させると……


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


口から拡散レーザービーム『ジ・シュルネン-II』を放ち……


クロアグモン「ぐああああああああっ!!!」


クロアグモンに直撃させた。


クロアグモン「う、ぐっ……くそっ……」


怒り狂うコアドラモン(青)の攻撃を受けたクロアグモンのダメージは大きく、立つことさえままならなかった。


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


コアドラモン(青)は満身創痍のクロアグモンにとどめを刺そうと、口に青い炎を溜めていた。


クロアグモン「くっ……(ここまでか……元々俺は死者、元の形に戻るだけだ……今さら死を恐れる必要は無いな……)」


クロアグモンは内心自虐的な笑みを浮かべながら、迫り来る死を受け入れようとしていた……その時。


なのは「だめええええっ!!」

クロアグモン「っ! なのは!?」


クロアグモンに言われた通り逃げていた筈のなのはがやって来て、倒れているクロアグモンを庇うように両手を広げて立っていた。


クロアグモン「な、何故戻って来た!? そこにいたら俺と一緒に奴に殺されるぞ!」

なのは「うん、わかってるよ……でも、私はクロアグモンを見捨てて逃げるなんてできない! クロアグモンはもう私の大事な『友達』なんだから!」

クロアグモン「っ! と、友達……?」


クロアグモンはなのはの『友達』と言う言葉に胸が温かくなるのを感じるが、何故自身がなのはの友達なのかが理解できずにいた。


クロアグモン「な、何故だ、俺はさっきお前を傷付けるようなことを言った奴だぞ……?」

なのは「うん、クロアグモンに足手纏いって言われて正直ショックだったよ……でも、それはクロアグモンが私を逃がそうと敢えて厳しく言ってくれたんだって、わかってるから……そんな優しいクロアグモンを放って逃げるなんて、私にはできないよ……」

クロアグモン「や、優しい……? 俺が……?」


クロアグモンは自身を優しいと言うなのはの言葉を信じられないとばかりに驚きの表情を浮かべるが、それとは別で胸の奥が……心が温かく満たされて行くのを感じていた。

しかし、なのはとクロアグモンの間に流れる温かな空気に関係無く……


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


怒り狂うコアドラモン(青)はなのはとクロアグモンに向けてブルーフレアブレスを無情にも放つ。

先程よりも巨大な青い炎が刻一刻となのはとクロアグモンに迫りつつあった。


クロアグモン「くっ! なのは、お前だけでも逃げろ! 早く!」

なのは「同じことを何度も言わせないで! 私はクロアグモンを見捨てない! 逃げるなら一緒だよ! だから生きるのを諦めないで!」

クロアグモン「っ! なのは……」


コアドラモン(青)のブルーフレアブレスはすぐそこまで迫っている中、なのはは怪我で動けないクロアグモンを抱き抱え、懸命に逃げようとしていた。

一方、クロアグモンは自身を助けようとするなのはに対し、ある『想い』が芽生えつつあった。

それは……


クロアグモン(力が、欲しい……なのはを……彼女を守る為の力が欲しい!)


『なのはを守りたい』と言う、かつて自身と戦い、生きる意味を教えてくれたパートナーデジモンに似た想いであった。

そんなクロアグモンの想いに呼応するかのように……


ドクン……!

なのは「っ!」


なのはは一瞬何かが鼓動するような感覚を感じた。

それと同時に、なのはのスカートのポケットに入っていたデジヴァイスが輝き出した。


コアドラモン(青)「ギャオオオッ!?」

なのは「な、なに!?」

クロアグモン「これは……!」


デジヴァイスの光はコアドラモン(青)のブルーフレアブレスを掻き消し、さらには……


なのは「っ! クロアグモン!?」

クロアグモン「俺の体が輝いて……力が漲って来る……!」


クロアグモンの体も輝き出し、クロアグモンは内から大きな力が漲ってくるのを感じていた。

そして、クロアグモンは……


クロアグモン→ブラックウォーグレイモン「クロアグモン、進化!! ブラックウォーグレイモン!!」


漆黒の竜戦士の異名を持つ竜人型デジモンーー『ブラックウォーグレイモン』へと進化を遂げた。


なのは「く、クロアグモン、その姿は……?」

ブラックウォーグレイモン「今の俺はブラックウォーグレイモン……この姿こそ俺の本来の姿だ」


そう、ブラックウォーグレイモンこそクロアグモンの本来の姿であり、なのはのデジヴァイスの力で元の姿に戻ったように見えるが……


ブラックウォーグレイモン(力は前より随分落ちてしまっているな……精々成熟期から完全体の間と言ったところか……)


ブラックウォーグレイモンは本来デジモンの進化の終着点と言われる究極体なのだが、復活または転生による影響か戦闘力は大幅にダウンしており、現在の戦闘力は成熟期上位クラスから完全体下位クラスの間で、完全に元に戻った訳では無かった。

しかし、ブラックウォーグレイモンは落胆していなかった。

何故なら……


ブラックウォーグレイモン(だが、奴を倒す……いや、なのはを守る為の力としては十分過ぎるくらいだ!)


なのはを守る為の力を得たのだから、ブラックウォーグレイモンにとっては十分過ぎる程で、彼女の命を奪おうとするコアドラモン(青)を倒すべく闘志を燃やしていた。


ブラックウォーグレイモン「なのは、下がっていろ。今の俺なら奴に負けん」

なのは「ブラックウォーグレイモン……」

ブラックウォーグレイモン「フッ、心配するな……俺は死ぬつもりは無いし、お前も絶対に死なせはしない。だから……お前は俺が守る!」

なのは「っ!」


ブラックウォーグレイモンのその言葉になのはが目を見開くのと同時に……


《挿入歌:brave heart / Be The Winners》
※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。

ブラックウォーグレイモン「行くぞ!」


ブラックウォーグレイモンはコアドラモン(青)に向かって猛スピードで飛翔する。


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


コアドラモン(青)は迫り来るブラックウォーグレイモンに向けてジ・シュルネン-IIを放つが……


ブラックウォーグレイモン「フンッ!」


ブラックウォーグレイモンは両腕の武装ーー『ドラモンキラー』でコアドラモン(青)の拡散レーザービームを斬り裂き、掻き消して行く。


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


コアドラモン(青)は次の攻撃としてブルーフレアブレスを放つが……


ブラックウォーグレイモン「(あれは避けたらなのはに当たってしまうな……)ならば!」


ブラックウォーグレイモンはコアドラモン(青)のブルーフレアブレスが後ろにいるなのはに当たらないよう、背中の翼のようになっているクロンデジゾイド製の盾ーー『ブラックシールド』を取り外し、大型の盾にして防いだ。

コアドラモン(青)のブルーフレアブレスを傷どころか火傷すら負わずに防いで見せたブラックウォーグレイモンはブラックシールドを分離して背中に戻し、再び猛スピードで飛翔すると、一気にコアドラモン(青)の懐に入り込んだ。


コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!!」


コアドラモン(青)は尻尾による攻撃ーーストライクボマーで迎撃しようとするが……


ブラックウォーグレイモン「ドラモンキラー!!」

コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!?」


それよりも早くブラックウォーグレイモンが両腕のドラモンキラーでコアドラモン(青)の尻尾を切断し、追撃とばかりにコアドラモン(青)の胴体に切傷を与えた。


コアドラモン(青)「グ、グギャアアアアアッ!!?」


ブラックウォーグレイモンの攻撃を受けたコアドラモン(青)は苦しそうに悲鳴を上げていた。

ブラックウォーグレイモンの両腕のドラモンキラーは『竜殺し』の武装であることから、竜因子データの割合が強いドラモン系デジモン相手には非常に効果的で、ドラモンキラーによる攻撃を受けたドラモン系デジモンは通常よりも大きなダメージを受けることになる。

特に竜因子データの割合が100%であるコアドラモン(青)にとってはブラックウォーグレイモンのドラモンキラーによる一撃は非常に大きなダメージとなる。

ブラックウォーグレイモンはドラモンキラーによる大ダメージを受けたコアドラモン(青)が怯んでいる隙を狙って……


ブラックウォーグレイモン「ガイアフォース!!」

コアドラモン(青)「ギャオオオオオオッ!!?」


負の念を集中させて放つ暗黒のエネルギー弾ーー『ガイアフォース』をコアドラモン(青)に直撃させる。


コアドラモン(青)「ギャ、ギャオオオオオオッ!!!」


ブラックウォーグレイモンのガイアフォースを受けたコアドラモン(青)は大きなダメージを負いながらも、悪足掻きとばかりにブルーフレアブレスを最大出力で放つ。

それに対し、ブラックウォーグレイモンは……


ブラックウォーグレイモン「これで終わりだ! ブラックトルネード!!」


両腕のドラモンキラーを合わせ、竜巻のように高速回転する技ーー『ブラックトルネード』を繰り出す。

竜巻と化したブラックウォーグレイモンはコアドラモン(青)のブルーフレアブレスを斬り裂きながら接近し……そのままコアドラモン(青)の胴体をデジコアごと貫いた。


コアドラモン(青)「ギャアアアアアアアアアアッ!!!」


ブラックウォーグレイモンのブラックトルネードでデジコアを破壊されたコアドラモン(青)は断末魔の叫びを上げながら消滅するのだった。

コアドラモン(青)を倒したブラックウォーグレイモンはなのはの近くへと降りると……


なのは「ブラックウォーグレイモン!」

ブラックウォーグレイモン「っ! な、なのは!?///」


なのははいきなりブラックウォーグレイモンに抱き着き、ブラックウォーグレイモンは驚きの声を上げる。


なのは「大丈夫!? 怪我してない!?」

ブラックウォーグレイモン「だ、大丈夫だ、何処も怪我はしていない。だから離してくれ///」

なのは「にゃはは、ごめんね」


なのはは恥ずかしそうにしているブラックウォーグレイモンに苦笑しながら離れる。


なのは「そう言えば、ちゃんとお礼を言ってなかったね。私のこと、助けてくれてありがとう♪」

ブラックウォーグレイモン「フンッ、気にするな……寧ろ俺の方がお前に助けられた……///」

なのは「え?」

ブラックウォーグレイモン「いや、何でもない……それよりも仲間を探しに行くのだろう?」

なのは「うん……でも、魔法もデバイスも……戦う力を無くした私が、皆と無事に合流できるのかな……?」


なのはが不安そうにそう言うと……


ブラックウォーグレイモン「……心配するな」

なのは「え?」

ブラックウォーグレイモン「さっきも言っただろ? お前は俺が守るとな……まだ本来の力を取り戻した訳では無いが、そう簡単に負けはしない。だから、俺のことを頼れ」


ブラックウォーグレイモンがそう励まし、頼りにするよう言うのだった。


なのは「ブラックウォーグレイモン……うん、ありがとう。じゃあ私が戦う力を取り戻したら、ブラックウォーグレイモンのことを守ってあげるね♪」

ブラックウォーグレイモン「フンッ、そんな日が来ると良いがな。まあ最も、俺より弱そうなお前に守って貰う程ヤワでは無いがな」

なのは「あ〜! 言ったね! いつか目に物を見せてあげるんだから!」

ブラックウォーグレイモン「フッ……楽しみにしている」


顔を膨らませて怒るなのはを見るブラックウォーグレイモンの目は何処か柔らかく、そして優しかった。

これがクロアグモン……ブラックウォーグレイモンがなのはのパートナーデジモンになった瞬間であった。

その後、ブラックウォーグレイモンはなのはを抱き抱えながら飛翔し、2人は逸れた仲間達の捜索に入るのだった……


To Be Continue…… 
 

 
後書き
ブラックウォーグレイモンがツンデレっぽくなったけど、後悔はしてません(笑)

次回は炎真ルートのメンバーが集結します^_^

次回も応援よろしくお願いします^_^ 
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