八条学園騒動記
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第五百七十八話 文化祭前夜その九
「出来るから」
「そこもヒーローのマシンみたいだな」
「他の国のヒーローもマシンに乗って体当たりするな」
「それで敵やっつけるわね」
「それと一緒だな」
「それが出来るから」
だからだというのだ。
「それでね」
「だからか」
「そうしたことも出来るのよ」
「成程な」
「普段は普通の馬でヒーローが乗ると姿が変わるのよ」
その時はというのだ。
「どの作品でもね」
「そうなるか」
「そして物凄く強くなるのよ」
「ヒーローのマシンもヒーローが変身しないと普通の外見だしな」
「そこも一緒ね」
「マシンが馬になっただけか」
「そうよ」
そうした設定だというのだ。
「言うならね」
「成程な」
「ただ機械化とかはないわね」
「狼と鹿の力か」
「この設定はシリーズのどの作品も一緒よ」
共通の設定だというのだ、こうした共通の設定が付いているシリーズも存在する。無論そうでないシリーズも存在している。
「青き狼と白き牝鹿がね」
「力を授けるんだな」
「そうなのよ」
「悪の組織と戦う為の力か」
「それを授けるの」
「だから機械はないか」
「その要素がある特撮作品もあるけれど」
モンゴルにもだ。
「けれどね」
「そのシリーズは違うか」
「そうなの、改造手術を受けたとかもね」
特撮の設定でよくあるものの一つだ。
「ないのよ」
「あくまで力を授かるんだな」
「そうよ、モンゴルの偉大な祖先からね」
モンゴル人は青き狼と白き牝鹿からはじまったとされている、トーテミズムである。
「授かってね」
「戦うんだな」
「面白いでしょ」
「そうだな」
洪童もそれはと頷く。
「確かに」
「この設定は」
「モンゴルらしいな」
「モンゴル人にとって狼は神様なのよ」
その青き狼はというのだ。
「それで鹿もね」
「神々の力か」
「それを受けて」
そしてというのです。
「変身して悪と戦うのよ」
「その悪の組織は何だ」
「これは作品によって違うわ」
「そうか」
「モンゴル帝国に滅ぼされた国の末裔とかね」
この大帝国に滅ぼされた国は実に多い、その巨大な版図に存在していた国全てがそうなったと言っていい。
「モンゴル人に恨みを持っていて」
「それ世界のかなりの人だよ」
マルコが突っ込みを入れた。
「モンゴル帝国に滅ぼされた人の末裔って」
「大帝国を築いただけにね」
「かなりの国を滅ぼしたから」
「ホラズム朝とか宋とか金とか」
「ロシアの諸侯とか」
「もう色々あるから」
それでというのだ。
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