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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十二話 魔女その十三

「そうなったよ」
「そうなっても同情出来ないわね」
「それでお姉さんはいい人と結婚出来て」
「幸せになったのね」
「うん、こうしたお話を見ると」
 親父はこの話については俺だったらもっと徹底的にやってやるなとウイスキーのロックを飲みながら真顔で僕に語った、流石に患者なら助けるがそれは俺が医者だからと言っていた。医者はどんな屑でも助けられる命を助けるのが務めだからだからだとも言った。
「贔屓はね」
「よくないわね」
「本当に」
「うん、贔屓される人にとっても」
 本当にそう思う。
「よくないよ」
「そうよね」
「そのお話聞いて思ったわ」
 二人も僕に答えてくれた。
「というか親も馬鹿よね」
「そう言うしかないわ」
「馬鹿だから自分の子供でも贔屓して」
「それで他の子供を邪険にしたりするのね」
「それで報いを受けてね」
「因果応報になるのね」
「うちの総帥さんもこのお話知っていてね」
 勿論怒っている。
「この六人は八条グループでは絶対に採用しない」
「そう言ってるのね」
「総帥さんも」
「人間としてここまで悪いとね」 
 それこそというのだ。
「一見仕事が出来てもね」
「まともなことしないわよね」
「絶対に」
「モラルも常識もないから」
 総帥さんが言うには最初どれだけ仕事が出来ない人も心根がよかったらその人は向いている仕事ではよくなるという、努力して守るべきことは守るし気遣いもするからだ。
 けれど人格が悪い人はというのだ。
「そうした人はね」
「お仕事が出来ても」
「悪いことをするのね」
「お姉さんの彼氏取ってその結婚式に呼ぶ様な人なんて」
 もうそれこそだ。
「どんな悪事してもおかしくないよね」
「文字通りの外道だからね」
「そんなことする人は」
「そんな人をひたすら甘やかす両親もおかしいから」
 総帥さん曰く若し八条家が裏の家か裏に関わりがあったらこの六人を容赦なく消していたと言っていた、それもかなり残酷な方法でゆっくりと。
「もう関わったらね」
「終わりよね」
「その時点で」
「そんな人達にはサンタさんじゃなくて」
 もういなくなっている、その緑の服のサンタさんは。
「貧乏神が行って欲しいね」
「そうね、貧乏神が憑いてね」
「貧乏になればいいのよ」
「貧乏になるだけじゃ足りないなら」
 それならだ。
「もっと凄いの憑いて欲しいね」
「そうよね」
「そこまで酷い人は」
「もうね」
 それこそだ。
「そこまでの報いを受けないとね」
「さもないとね」
「釣り合わないわ」
「うん、おかしな人はいても」
 それでもだ。
「ここまでおかしいとね」
「人として最低どころか」
「人ですらないわよね」
「妹さんへの依怙贔屓もあんまりだけれど」
「お姉さんを何だと思ってるのよ」
「普通の親だと」
 もうそれこそだ。 
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