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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十二話 魔女その五

「本当にね」
「そんなお話もあるのね」
「普通にね」
 真相は不明でもだ。
「あるんだ」
「そうなのね」
「それでね」
 僕はさらに話した。
「かかしや樵をね」
「あの人達ね」
「オズの国の人達もなのね」
「見たって人がいるんだ」
 実際に見たという人から聞いた話だ。
「つぎはぎ娘もね」
「仮装じゃないわよね」
「よくある」
「オズの魔法使いって何度か映画にもなってるから」
「ドラマでもあったわね」
 そして日本でも放送されている、アニメでもある。
「それでね」
「仮装もあるんじゃ」
「ううん、どうもね」
 そのことはだ。
「あまりにも精巧でね」
「仮装には思えなかったの」
「そうだっていうのね」
「そうみたいだよ」
 その見た人から聞いた話ではだ。
「この学園こうした話が多いけれど」
「オズの国から来た人もなのね」
「見たって人がいるのね」
「まあこの学園の何処かにオズの国に行く道があって」
 そして帰る道もだ。
「あってね」
「そうした人達が、なのね」
「この世界に来ているの」
「そうなのね」
「オズの国には」
「そうかもね、この学園は不思議なところだよ」
 世界屈指の心霊、妖怪スポットなだけあってだ。
「江戸時代から生きてるって噂の人もいるし」
「あの人?」
 香織さんがさっきまでサンタさんがいたところを歩いている小柄で黒いマントで身体を覆った髪の毛も顔全体を覆っているお鬚も真っ白な人を指差して言ってきた。
「その人って」
「あっ、悪魔博士」
 僕は思わずその人の仇名を出した。
「そうそう、あの人ってね」
「年齢不詳なのよね」
「日清戦争の頃にはもう大学におられたらしいよ」
 十九世紀の末にはだ。
「それでこの学園が出来た時にもね」
「おられたのね」
「明治の初期に出来たけれど」
 その時にだ。
「もうね」
「おられたのね」
「一説にはね」
「仙人さんなの?」
「その説もあるよ」 
 現実にはだ。
「あくまで一説には」
「本当にそう言われてるところが凄いわね」
「錬金術の結果とか」
 それで賢者の石、錬金術の極意も持っていると言われている。
「研究室は異次元とか妖怪とお付き合いがあるとか」
「信じられないお話が多いわね」
「博士号もかなり持ってるからね」
 このことは事実だ。
「医学部のドリトル先生みたいね」
「あの凄く優しい紳士の人ね」
 詩織さんはドリトル先生と聞いて言ってきた。
「イギリスから来られた」
「そうそう、医学部の教授さんだよ」
「そうよね」
「あの人は学問は何でもな人だから」
 学問の万能選手と言われていて理系だけでなく文系でも多くの博士号を持っている。特に医学と語学が凄いらしい。 
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