八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百八十二話 魔女その四
「大丈夫だと思うよ」
「そうなのね」
「うん、まあサンタさんのジョークで多いのは」
有名人だけあってこちらでもよくネタにされる。
「煙突に落ちたり入るお家を間違えたり」
「それは多いわね」
「ジョークでね」
「プレゼントを間違えたり」
これもある、有名人になるとネタにされることもよくあるけれどサンタさんにしても同じということだ。
「あとお家に旦那さんがいなくて」
「あっ、奥さんとね」
「そうなるのね」
「そこに旦那さんが来て逃げるとか」
間男がばれてだ。
「よくあるジョークだね」
「サンタさんが浮気するとか」
「実際はないわよね」
「子供達の為の人だから」
「それはね」
「ジョークだから」
あくまでだ。
「実際はね」
「ないわよね」
「そんなことは」
「ないよ、悪いことはしないよ」
サンタさんはだ。
「絶対にね」
「というかサンタさんが悪いことしたら」
「この世の終わりよね」
二人共こうも言った。
「流石に」
「子供達の味方なのに」
「そのサンタさんが悪いことしたら」
「本当に駄目よね」
「うん、サンタさんは絶対に悪いことをしないよ」
僕は断言した。
「何があってもね」
「そうよね、だからね」
香織さんはここで僕に真剣な顔で話した。
「オズの国にもいるのよね」
「ああ、出て来たことあったね」
「そうでしょ」
「何作目かにね」
四作目か五作目だったか、オズの不思議な地下の国だったかオズへつづく道かで最後の方に出て来ているのだ。
「出て来たよ」
「確かオズへつづく道でね」
「そっちでなんだ」
「私この前図書館で読んだからね」
「知ってるんだ」
「その作品で出て来てたわよ」
「そうだったんだね」
正直僕はどちらの作品か覚えていなかった、オズシリーズはボームの作品は一通り読んだけれど記憶があやふやなところがあった。
「何の作品かって思ったら」
「その作品で出ていたから」
「オズの国にもね」
「サンタさんはいるわね」
「そうだね、そういえばオズの国っていうと」
僕はこの学園に伝わる話を一つ話した。
「この学園とつながってるって話もあるよ」
「そうなの」
「あの世界ともなの」
「これは殆ど知ってる人いないけれど」
僕も一度聞いただけだ。
「それでもね」
「そんなお話もあるのね」
「この学園はオズの国ともつながってるのね」
「そうしたお話もあるから」
これまた本当かどうかわからないけれどだ。
「面白いよね」
「というかこの学園って凄いところ?」
詩織さんは僕に眉を顰めさせて聞いてきた。
「ひょっとして」
「だから世界屈指の心霊、妖怪スポットでね」
「不思議な場所なのは事実なのね」
「だからね」
そうした場所だからだ。
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