オズのケーキ
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第九幕その十一
「そうなりますね」
「ええ、本当に私達はね」
「フェアリーの人達から見れば大きいですね」
「このお風呂場にいてもね」
「そうですね」
「リンキティンク王は小柄っていうけれど」
それでもです。
「それは人間の間でのことで」
「フェアリーの人達から見ると大きいですね」
「あの人もね」
「そうなりますね」
「オズの魔法使いさんもね」
この人も小柄と言われています。
「そうなるわ」
「そうですね、あの人も」
「人間の基準で小柄でね」
「他の種族の人達から見ますと」
「大きいわ、あとオズの国の人達は」
王女はこの国の人全体のお話をしました。
「昔に比べて大きくなったわね」
「そうですね、昔は一四〇センチ位だったのが」
「今では一七八位ね」
「それ位になっていますね」
「大きくなったわね」
「そうですよね」
「何でか昔のオズの国の人って小さかったのよね」
これはドロシーがはじめてオズの国に来た頃のことです。
「子供みたいにね」
「今でいいますと」
「けれどそれがね」
「大きくなりましたね」
「三十センチ以上もね」
「そうなりましたね」
「何でも外の世界でもね」
ナターシャ達が普段いる世界です、勿論ドロシーや魔法使いも最初はこちらの世界にいたのです。遠い昔のことになっていますが。
「大きくなっているらしいわよ」
「人が」
「そうらしいわよ」
「それはまたどうしてでしょうか」
「何でも食べるものがよくなって」
そうしてというのです。
「かなりね」
「大きくなったのですか」
「そうみたいよ」
「そうでしたか」
「恵梨香のお国の人達なんてね」
つまり日本人はといいますと。
「オズの国の人達より少し大きいか同じ位でね」
「その人達がですか」
「今ではずっと大きくなって」
それでというのです。
「恵梨香もでしょ」
「他の子達と同じ位ですね」
ナターシャ達とです。
「それ位ですね」
「そうなったらしいわ」
「食べものの関係ですか」
「そうみたいよ、食べものがよくなると」
それでというのです。
「大きくなるみたいよ」
「外の世界では」
「そうみたいよ、そしてね」
王女はケーキにさらにお話しました。
「オズの国はアメリカが反映されるわね」
「アメリカ人が大きくなると」
「自然とね」
「オズの国の人達もですね」
「大きくなって」
そしてというのです。
「今の体格になったみたいよ」
「そうなんですね」
「そういえば魔法使いさんやリンキティンク王も」
この人達もというのです。
「大きくなったわね」
「そうですね、確かに」
「昔に比べたら」
「オズの国は人の体格もアメリカに反映されるんですね」
「そうした国ね」
王女はケーキにくすりと笑ってお話しました、そうしたお話をしながらそのうえで女王のお誕生日の準備をさらに進めていきました。
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