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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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スパイラル・ペガシオン

レプリエアーフォース

「くっ!抵抗はやめろ!」

ゼロはアースクラッシュで襲ってくるレプリフォース兵士たちを吹き飛ばす。威力は抑えてあるため、兵士たちは破壊されることなくその場に倒れた。

「ここまでひどいなんて・・・・」

アイリスは倒れた兵士たちにワクチンプログラムをインストールし始める。

エアフォース基地に到着してからこの作業の繰り返し。

基地に到着した瞬間、二人を待ち構えていたのはイレギュラー化していた兵士たちと誤作動したセキュリティシステムのトラップの数々だった。破壊しては周辺に設置されてある時限爆弾を解除して、二人は基地の奥へと進んで行く。

「ペガシオン長官・・・・・大丈夫かしら?」

「このウィルスの汚染状況だ。少なくともウィルスに侵されて動けなくなっている可能性がある。」

バスターで天井に穴を開けて、二人が上に上ると防衛メカニロイドたちが二人に向かってきた。

「予想以上に暴走メカニロイドが多いな。これ以上アースクラッシュを使うのはまずい・・・・・・・あれを使ってみるか。」

「えぇ。」

二人は、拳にエネルギーを収束させるとそれを地面に叩き込む。

「「滅閃光!!」」

放たれた閃光は、地面で拡散してメカニロイドを一瞬にして貫き、破壊した。

「すごい・・・・・・」

「ビートブードからハンターベースを出る前にホタルニクス博士のDNAデータを受け取ったが予想以上の威力だな。」

二人が驚くのも納得だった。

滅閃光は、技の態勢自体はレプリフォース大戦でゼロが使用した落凰破によく似ているがエネルギーの消費は少なく、威力と貫通力が増しており、アースクラッシュとギガフラッシュよりも使いやすい代物だ。

二人は一通りメカニロイドを殲滅すると無事だった兵士たちにワクチンを渡し、基地から脱出するように促して奥へと進んで行く。

「・・・・ねえ、ゼロ。」

「うん?」

「ゼロはどうしてここに来ることを選んだの?」

アイリスに聞かれてゼロは足を止める。

「・・・・・・・どうしたんだ急に?」

「空中戦闘はエックスのファルコンアーマーが上だというのはあなたもわかっているはずよ。だけどあなたは自分から行くことを選んだ。・・・・どうしてなの?」

アイリスの問いにゼロはしばらく黙るが彼女の方を見て口を開く。

「・・・・・俺なりのけじめなのかもしれないな。」

「けじめ?」

「俺は・・・・・・前の大戦でジェネラルとカーネルを助けることができなかった。特にカーネルに関してはダブルが仕組んだこととはいえ、助けられたのかもしれない。ジェネラルもだ。」

「でも、ゼロだけの事じゃ・・・・・・・」

「分かっている。だが、二人の死因が俺たちにあることには変わりない。フクロウルは前向きに協力するようになってくれたがペガシオンは、俺たちのことを憎んでいるのかもしれない。だから、イレギュラー化の影響でその憎悪が剥き出しにして俺たちに襲ってきたら・・・・・・・力づくでも奴を止めてやりたい。処分するのではなく、助けるために。」

「ゼロ・・・・・・」

アイリスは、ゼロの目を見てその眼には何か強い決意のようなものが感じられた。

「この時限爆弾の設置の多さを考えるとペガシオンの奴、イレギュラー化する前に自害するかもしれない。急ぐぞ。」

「えぇ。」

二人は、時限爆弾をカウントが終了する前に破壊しながら進み、リフト乗り場へと到着する。

「おそらくこの先にいるはずだ。行くにはここを通る以外は方法がなさそうだな・・・・・」

ゼロは、下を見下ろしながら言う。飛行能力を持たない二人が進むにはリフトに乗るほかなさそうだ。

『・・・・・ゼロ。』

「ん?」

リフトに乗ろうとした瞬間、ゼロは後ろから聞こえる声に足を止めて振り向く。物影の方を見るとそこにはカプセルがあった。

「あのカプセルは・・・・」

二人で歩いて行くとカプセルが開き、ライトが姿を現した。

「Dr.ライト。また、貴方か。」

「もしかして、プログラムの解析ができたんですか?」

『いや、申し訳ないがいくらわしでもワイリーが独自に設計したプログラムを解析するのは容易ではない。実はエックスに渡してほしいものがあるのじゃ。』

ライトは、謝罪をしながら言う。

「でも、エックスのファルコンアーマーは完成しています。・・・・・もしかして、フォースアーマーのようにあのアーマーにもアルティメットのような機能が?」

『いや、ファルコンアーマーはあれで完成しておる。』

「では、ドップラーの反乱の時に作ったハイパーチップのような強化チップを?」

『いや、今回は別のアーマーのプログラムデータを渡してほしいのじゃ。』

「どういうことですか?」

ライトの言葉にアイリスは質問する。

『ファルコンアーマーは機動性と今までにない空中戦闘に適しているがフリームーブにエネルギーを回しているために従来のアーマーより、パワーが落ちてしまっておる。今回の戦いではやはり力も必要になるじゃろう。じゃが、アルティメットアーマーを使えばエックスの身体により大きな負荷をかけてしまう危険性がある。』

「・・・・つまり、今回のはパワー重視型だという事ですか。」

『その通りじゃ、ゼロ。このカプセルには第二のアーマー「ガイアアーマー」のボディパーツのデータが入っておる。このボディパーツは過去のエックスのボディパーツのデータを分析し、装甲は今まで使用した金属とは違う防御に徹底した超重量合金「Gメタル」を使用しておる。これにより、従来のアーマーと比べてスピードは大幅に落ちてしまったがその分防御において敵の攻撃を寄せ付けず、なおかつその攻撃をエネルギーに変換して、射程は短いものの絶大な破壊力を持つ「ガイアインパクト」を放つことができる。』

「攻撃は最大の防御というが・・・・・まさにその通りというべきアーマーだな。わかりました、データを受け取ります。」

ゼロは、カプセルに入っているデータを受け取る。

『すまない、本来なら君の強化もしてあげたいところだが・・・・・』

「気にしないでくれ。俺は今のままでいい。」

『・・・・ところでエックスの方はどうだったかね?』

ライトは心配そうな表情で聞く。

「・・・・・・・大丈夫だ。マーティが傍にいるからな。それに何かすっきりしたのか迷いがない目をしていた。」

『そうか・・・・・・』

「俺たちも急がなくてはならない。まだ多くの人命がかかっているからな。」

『うむ、頼んだぞゼロ。そして、アイリスも。』

ライトに見守られながらゼロはアイリスと一緒にリフトに乗って上って行く。

























「・・・・・アイリス、このリフトはもう少し速く動かないのか?」

ゆっくり上へと向かっているリフトに乗りながらゼロは、焦りを感じていた。

「これでも少しずつ速くなっているわ。でも、これ以上速度を上げたらバランスが・・・・!ゼロ!?」

「ん?・・・・・!?」

ゼロはアイリスに言われて後ろを振り向くとそこには実態化したシグマウィルスが迫って来ていた。

『クックックック・・・・・・ゼロ、お前の目を覚まさせてやるぞ・・・・・』

「くっ!お前に覚まされるほど寝ぼけているつもりはない!」

ゼロはセイバーでウィルスに斬りかかるがウィルスは霧状に分散するだけで効果がない。

『クックックックックッ・・・・』

「キャッ!?」

「アイリス!」

『この際だ。お前たち二人の身体を極めてやろう・・・・・真のイレギュラーとその花嫁してな・・・・・』

『『『『『クックックックックックッ・・・・・・』』』』』

気づけば二人は、複数の実態化したシグマウィルスに包囲されていた。ウィルスは、距離を詰め二人の身体へと侵入した。

「グワアァァァァァァァアアア!?」

「キャアアアアアアァァァァァアアアアアア!!」

二人は、体を抉り取られるような激痛と気が遠くなるような体の痙攣に侵されその場に倒れる。































レプリエアーフォース 戦艦の甲板

「・・・・・・くっ、体が!」

一方、レプリエアフォースの責任者であるペガシオンは徐々に己の身体がウィルスに汚染されていることに苦渋の表情を見せる。本部は愚か部下たちとも連絡が取れず、自分はイレギュラー化した時に備えて空中戦艦を本部から切り離し、密かに自爆装置を作動させようとしていた。

「申し訳ありません・・・・・ジェネラル将軍・・・・・カーネル・・・・・僕は、どうやらあなたたちの元に逝くことになりそうです・・・・・死ぬことは怖くない・・・・・だが・・・・・・」

「空の反応を辿ってみたら早速獲物が見つかったぜ!!」

「!?」

ペガシオンは、聞き覚えのない声を聴いて思わず上を見る。そこには黒いアーマーのレプリロイドがウィングを広げて飛行していた。しかし、ここは既にシグマウィルスで汚染されたエリアであり、通常のレプリロイドではすぐにイレギュラー化してしまう危険地帯だ。

「何だ君は!?何故、こんな危険な場所へ・・・・・・」

「さっきから体がうずうずしてるんだ!!試させてもらうぜ!!」

レプリロイドは背部ユニットを解除するとバスターを展開してペガシオンへと向かって行く。


























「う、うぅ・・・・・・・」

どのくらい倒れていたのか?ゼロが意識を取り戻すとリフトは既に上のエリアへと到着していた。隣ではアイリスが倒れている。

「アイリス、アイリス!」

「うん・・・・・ゼ、ゼロ?」

ゼロの呼びかけでアイリスは目を開いて起き上がる。

「大丈夫か?」

「えぇ。でも、私たちシグマウィルスに・・・・・・」

「あぁ。俺もそこまで覚えている。だが・・・・・・イレギュラーにはなっていないようだ。」

二人はリフトから降りると次に設置されているメカニロイド運搬用のエレベーターへと乗り込む。しばらく登ると上部からメカニロイドが襲ってきた。

「しつこい奴らだ・・・・!?」

ゼロは昔の癖で右腕を突き上げると何故か破損して使用不能のはずのバスターが展開して発射、メカニロイドを破壊した。

「ど、どうなっていやがんだ?バスターは・・・・・・」

ゼロ右腕を戻して驚くが何よりも先ほどから妙な感覚が自分を襲っていた。

力が漲ってくるのだ。それもまるで湧き水のごとく溢れんばかりに。同時に例えようもない恍惚感と高揚感が己を支配していくのだ。

それに先ほどの痛みが嘘のように無く、むしろスガスガしい気分でこれほどまでにない力の高まりを感じていた。

「これが・・・・Dr.ライトの言っていた俺の破壊プログラムの力なのか?」

ゼロが動揺している中、上からメカニロイドたちが次々と襲ってくる。しかし、その動きの一つ一つがまるでスロー映像でも見せられているかのように見え見えだった。

「見える!相手の動きが手に取るようにわかるぞ!!」

ゼロは、セイバーを引き抜いて斬りかかる。直撃した攻撃も受けた直後に怯むものの、傷自体はまるでなかったかのようにすぐに完治される。

「この力の高まり・・・・・・・実にいい気分だ!どんな相手だろうと負ける気がしない!!」

使用可能になったバスターで容赦なく破壊するとゼロはエレベーターへと着地する。

「フハッハッハッ!今まで多くの戦いを積んできたがこれほどまで絶好調のハレバレとした気分はなかった!!最高に・・・・!?アイリス!?」

高揚感に浸っていたゼロだったが倒れているアイリスを見て我に返る。

「アイリス!」

「ゼ・・・・・ゼロ・・・・・・」

身体に異常は無かった。

だが、彼女の顔はやや赤くなっていた。

「ゼロ・・・・・・熱い・・・・・何故か体が熱いの・・・・・」

「何?」

アイリスの顔を見てゼロはキョトンとする。

「体から何か力が沸き上がるように感じるんだけど・・・・・同時に・・・・・・」

「!?」


アイリスに突然口づけされてゼロは混乱状態になった。

「おい・・・・・」

「お願い・・・・・・抑えられないの・・・・・・・・・」

顔をさらに赤くしながらアイリスは恥ずかしそうに言う。

(まさか、俺との互換性を高めるための改造でアイリスまでウィルスの影響を受けてしまっているのか?・・・・・だが、イレギュラー化しているわけではない。俺と同様にパワーアップに慣れなくてこうなっているのか?)

「ゼロ・・・・・・私をあなたのものにして・・・・私を・・・・・私を・・・・・・」

息を荒くしながらアイリスはゼロを見て言う。そんな彼女をゼロは、戸惑いながらも抱きしめた。

自分自身もウィルスの影響で高揚感が高まってきているのだ。

「・・・・・当たり前だろ。お前は俺の・・・・・・・・」

「ゼロ・・・・・・・」


そこから先二人の意識は一旦途絶えた。


























しばらくしてエレベーターは最上部へと到着した。

我に返った二人は顔を真っ赤にしてエレベーターから降りる。

「「・・・・・・・・・」」

何とも言えない。

パートナー回路の誤作動か、いくらウィルスの影響とはいえ一歩でも間違えれば危ない所だった。寸前のところで持っていたワクチンをお互い撃ち込むことによって正気に戻ったがそれでも誰かに見られたのではないかと背筋がゾッとする。

「・・・・・ゼロ・・・・・」

「何も言うな、ペガシオンの所へ行くぞ。」

「・・・・え、えぇ・・・・・・」

「・・・・・・あのことは忘れたいと思うなら構わない。」

「・・・・だ、大丈夫よ。」

顔はまだ赤いものの、二人は手を繋いだままペガシオンの元へと急ぐ。

























二人は外に出るとレプリエアーフォース戦艦の甲板の上に降り立った。

「おかしい。ペガシオンはどこにいるんだ?」

二人は周囲を見るがペガシオンの姿らしきものは見当たらない。

「待って。反応を詳しく調べてみるわ。」

アイリスは探知機の捜査範囲を広げてみる。すると自分たちの真上で大きな反応が二つあることに気がつく。

「あったわ!私たちの上・・・・でも、もう一つの方は一体・・・・・・・・」

アイリスが言いかけた時二人のすぐ脇に何かが落ちてきた。

「が・・・・があ・・・・あ・・・・・・・」

「ペガシオン!?」

「ペガシオン長官!?」

それは何者かによって手足を吹き飛ばされたペガシオンだった。その姿はあまりにも酷く、ダメージもひどい状態だった。

「ゼ・・・・・ゼロとアイリスか・・・・・・・」

機能がいつ止まってもおかしくない状態でありながらペガシオンは顔を上げて二人を見る。

「一体誰がこんなことを!?」

二人はペガシオンに駆け寄り、抱きかかえる。

「き・・・・・・君たちが来る少し前・・・・僕はイレギュラー化した時に備えてこの船を切り離して自爆装置を作動させて心中する予定だった・・・・・・だが、突然奴が来て・・・・・」

「奴?奴とは誰なんだ?」

ペガシオンの言葉を聞いてゼロは疑問に感じる。シグマという可能性もあるがここまで来るとは信じがたい。

「おかしな奴だった・・・・こんな環境でウィルスに侵されているはずなのに・・・・・・・!」

ペガシオンが言いかけたとき、三人の真上に何か光るものが接近してきた。

「逃げろ!ウィングスパイラル!」

「うわあっ!?」

「きゃっ!?」

ペガシオンの技で二人は後方へと飛ばされる。

同時にペガシオンは大出力レーザーで吹き飛ばされた。

「ペガシオン!!」

「ちっ、なんか邪魔者がいたから一緒に始末しようと思ったら余計なことをしてくれたな。」

「「!」」

二人は上空を見る。

そこには黒いアーマーに翼をもった「スーパーフォルテ」が二人の真上を飛んでいた。 
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