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オズのケーキ

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第七幕その六

「そうして下さい」
「それじゃあね」
「柿はいいですよね」
 ナターシャは柿についてにこりとしてケーキにお話しました、お口の中に柿のその味を思い出しながらです。
「日本に来てはじめて食べましたけれど」
「私も最近になってね」
「それからですね」
「食べる様になったわ」
「オズの国に日本の要素が増えてですね」
「柿の木も出て来てね」
 そうしてというのです。
「柿の実もね」
「実ってですね」
「食べられる様になったから」 
 だからだというのです。
「私もね」
「今は召し上がられていますね」
「そして枇杷もね」
 こちらの果物もというのです。
「食べているわ」
「今はそうされていますか」
「昔のオズの国は昔のアメリカでね」
「日本の要素はですね」
「なかったから」
 今と違ってというのです。
「それでね」
「柿も枇杷もですね」
「知らなかったの、けれど食べてみると」
 これがというのです。
「素敵な味でね」
「好きになられて」
「村でもカエルマンさん達ともよく一緒に食べるし」
 それにというのです。
「お菓子にもね」
「使われていますか」
「そしてね」
 それでというのです。
「そちらも食べているわ」
「そうですか」
「だからこの国にも柿があるなら」
「女王様のお誕生日にですね」
「柿も食べましょう」
「そして柿で作ったお菓子も」
「勿論よ」
 言うまでもなくというのです。
「そうしましょう」
「わかりました」
「何かオズの国も色々なものがあるね」
 神宝はライチの実を採りつつ言いました。
「この果物もあるし」
「そうだね、もうないものはない位かな」
 ジョージは林檎を手にしています。
「果物にしても」
「そうだよね、こうして色々なものがあるから」
 カルロスの手にはオレンジがあります。
「そう言っていいかもね」
「アメリカが反映されるっていうけれど」
 恵梨香は自分が持っている枇杷を見ています。
「アメリカにオズの国の元の要素が加わって」
「本当に色々あって」
 ナターシャも恵梨香達に応えつつ梨を持っています。
「食べるものの種類も凄く豊かね」
「それもオズの国のいいところよ」
 笑顔で、です。ケーキは五人にお話しました。
「そちらもね、それとね」
「それと?」
「それとっていいますと」
「それは何ですか?」
「一体」
「何かありますか?」
「この国もそうだけれど」
 フェアリーの国もというのです。 
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