八条学園騒動記
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第五百七十四話 文化祭前日その十二
「読んですぐにわからないと駄目だろ」
「難しい言葉や文章読んで考えてだね」
「そこから理解するんじゃなくてな」
「読んですぐにだね」
「小説、漫画やアニメもな」
どちらでもというのだ。
「読んですぐにわかるだろ」
「作者の主張にしても」
「もう読んでな」
そしてというのだ。
「その時点でわかったりするだろ」
「キャラがはっきり言ったりね」
「文章にも出てな、けれどな」
小説、そして漫画やアニメはわかりやすいがというのだ。
「哲学ってそうだろ、それで理解したから難しいこと理解出来た俺賢いとか思うのもな」
「嫌なんだ」
「難しいのわかって頭いいかよ」
こうも言うのだった。
「そもそもな」
「そういうのじゃないっていうんだ」
「頭いいってしっかりした考えや生き方出来てな」
それでというのだ。
「言うだろ」
「そうした考えもあるね」
「難しいことわかってもな」
例えそうであってもというのだ。
「テロ支持してたら馬鹿だろ」
「それは確かに馬鹿だね」
「俺そんな奴見たからな」
「そう言うんだ」
「ああ、韓国でカルト団体がテロ起こしてな」
そうしてというのだ。
「俺小学校の時に大変なことになったってダチとコンビニでもの買いながら喋ってたらな」
「どうしたの?」
「コンビニの店員が権力に逆らうならいいだろって言ってな」
そしてというのだ。
「誰それの哲学書でこう書いてたとかな」
「言い出したんだ」
「そのカルト団体無差別殺人したけどな」
「その店員さん殺された人達のこと考えてないね」
「その人達の命も遺族の人達のこともな」
「全くだね」
「それでカルト団体が権力に反対してるっていうからな」
それでというのだ。
「テロをしてもいいだろって言ったんだよ」
「凄い考えだね」
「それでその店員いた店数年後に潰れたよ」
「そうなったんだ」
「経営悪化してな」
「何かそんな馬鹿な店員さん雇っていたら」
「人を見る目がないだろ」
こうマルコに問うた。
「どう見ても」
「仕事出来ない店員さんも雇って」
「そんな馬鹿だけじゃなくてな」
「潰れるね」
「実際変な店員ばかりになってな」
それでというのだ。
「誰も寄り付かない様になったんだよ」
「それで潰れたんだ」
「ああ、今は別の会社がそこでコンビニやってるさ」
「それでその店員どうなったのかな」
「さあな、けれどその店員見てからな」
「洪童は難しい文章とか言葉嫌いになったんだ」
「それで哲学書とかもな」
こうした本自体がというのだ。
「思想書とかもな」
「難しい言葉書いている本はだね」
「真実ってのはわかりやすくてな」
「それでだね」
「真実をわかりやすく書いてないのはな」
「まやかしかな」
「ああ、言っててもな」
この場合もというのだ。
「難しいとまやかしだよ」
「そうしたものだって思ってるんだ」
「その店員見てからな、ちなみにこの店員俺が今まで会った中で一番の馬鹿だよ」
「一番なんだ」
「ああ、確実にな」
こうも言うのだった。
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