八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百七十八話 期末テストその一
第二百七十八話 期末テスト
二学期の期末テストがはじまった、僕は最初の数学から全力で向かったつもりだ、けれどそのテストの後で。
お昼八条荘に帰ってから詩織さんに言った。テストは嫌だけれどこの日は午前中で終わるのが有り難い。
「自信ないね、数学は」
「そうなの」
「赤点じゃないことは間違いないけれど」
その自信はあるけれどだ。
「平均はね」
「いってないの」
「そう思うよ」
「けれど赤点じゃないのよね」
詩織さんは僕にこのことを話した。
「そうよね」
「それは間違いないよ」
「だったらいいじゃない」
詩織さんは僕に笑って話した。
「それなら」
「赤点じゃないとなんだ」
「それならね」
こう言うのだった。
「いいでしょ」
「まあ赤点だったらね」
「やっぱりアウトでしょ」
「それはね」
「けれどね」
「平均は、なのね」
「いってないかな」
正直そこが不安だ。
「どうも」
「平均より下だと」
「やっぱり嫌だね」
例え赤点でなくてもだ。
「やっぱり」
「それで今言うのね」
「うん、そうなんだ」
「けれど義和大学は」
「文系のつもりだよ」
そこに進む考えだとだ、僕は詩織さんに答えた。
「理系は考えてないよ」
「そうよね、だったらね」
「別にだね」
「数学が出来なくても」
「そうなんだけれどね」
「それこそ赤点じゃなかったら」
「及第ではあるっていうんだね」
こう詩織さんに返した。
「それじゃあ」
「私はそう思うけれど」
「まあそれはね、けれどなんだ」
「やっぱりテストの点は高い方がいいのね」
「それで言うんだ、とにかく今回の数学難しかったよ」
「それはそうね、私元々数学嫌いだし」
それでとだ、詩織さんは僕に話してくれた。
「赤点じゃなかったらね」
「いいんだ」
「そう考えてるの」
「詩織さんは別に赤点までは」
「悪くなくてもね」
それでもというのだ。
「赤点じゃないなら」
「それでいいんだ」
「平均点とか望まないし」
「赤点じゃなかったら」
「それでいいのよ」
詩織さんとしてはというのだ。
「それならね」
「そうなんだ」
「私さっき自己採点したら」
「赤点じゃなかったんだ」
「だからね」
それでとだ、僕に微笑んで話した。
「ほっとしてるわ、正直ね。だからね」
「僕が今みたいに言うと」
「贅沢に思えるわ」
「じゃあ言わない方がいいかな」
「別に聞いてもふうん、だけれど」
それでも終わることだというのだ。
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