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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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Dr.Wily Numbers

ブリキン島

ビードブードたちの撃破と共にブリキンホテルは破壊され、砂浜にネジリン将軍率いる艦隊とドクロボットたちが次々と上陸して行く。

「サピオとその仲間たちを捕らえろ!虫けら一匹逃がすな!!」

近辺で倒れていたビートブード達は真っ先に捕らえられ、兵隊たちは破壊されたブリキンホテルを包囲し、捜索を開始。

「申し上げます!捕虜を捕らえた部屋近くの地下にラビリンスの入り口と思われる穴を見つけました!」

兵隊ロボットの一人がネジリン将軍に報告する。

部隊はホテルの瓦礫に下敷きにされていたブリキンたちを捕らえ、地下室跡にラビリンスの入り口を発見した。

「・・・・・あっ!クイックさんだ!」

兵隊たちはメカドラゴンが着陸するとその場を開ける。

「・・・・・・・・」

そのメカドラゴンから降りたロボットは、ラビリンスの入り口をじっと見ると一足先に単独で乗り込んで行った。

























エックスside ラビリンス内

「・・・・・・タップ、ライトを点けてくれ。」

サピオの指示でタップは口から小型のライトを取り出して周囲を照らす。目の前に土砂があったものの無事のようでサピオもカプセルから放り出されただけで怪我はなかった。

「サピオ君!?大丈夫かね?」

「え、えぇ・・・・・なんとか。」

「すごい砲撃だったわ・・・・・停電かしら?」

「おそらくホテルがやられたんだと思います。発電室もコントロールセンターも・・・・・。」

暗くなった空間でサピオはしずかの疑問に推測ではあるものの答える。

「エックス!エックス!!」

後ろの方ではマーティが慌ただしく声をあげていた。

「マーティ、どうしたんじゃ?」

「エックスが・・・・・・エックスが生き埋めにされちゃったの!!」

「何じゃとっ!?」

ケインたちは慌ててマーティのいる方を照らしてみるとエックスの右腕だけが土砂の中から出ていた。

「大変じゃ!?急いで助け出さねば!!」

ケインたちは、手分けして土砂からエックスを掘り出そうとする。

「ハア・・・・ハア、ハア・・・・・」

「サピオ君、君は休んでいるんじゃ。」

少し動いただけで呼吸が荒くなっていくサピオを見てケインは言う。

「ハア、だ、大丈夫です。皆さんと比べれば・・・・・・」

「君には研究室まで無事に行かなければならない義務がある。ここで倒れたら元も子もないじゃろう。」

「ケインさん・・・・・・すみません。」

ケインに対して申し訳なさそうな顔をしながらサピオは近くに腰を掛けて休息をとる。マーティが必死に掘り出すとアーマーがボロボロになったエックスが出てきた。

「エックス!?」

マーティは、エックスを抱きかかえて揺さぶる。

「エックス!しっかりして、エックス!!」

「う、うぅ・・・・・・・・・」

エックスはうっすらと目を開けてマーティを見る。

「マーティ・・・・・・怪我は?」

「もう!!」

マーティは大泣きしながらエックスを強く抱きしめる。

「死んじゃったらどうするのよ!?」

「それはお互い様だろ?」

エックスは、彼女の頭を撫でながら言う。幸いアーマーがほとんどの衝撃を和らげたため、本体には大きなダメージはなかった。

「・・・・・・でも、これは守り切れなかったよ。」

エックスは、左腕に握っているものを見せる。

それは壊れてしまったガイドマウスだった。

「そんな、ガイドマウスが壊れちゃったわ!?」

「博士・・・・・何とか直せませんか?」

エックスはガイドマウスをケインに渡す。

「うむ・・・・・・修理は可能じゃがここでは、やりづらいのう・・・・・別の休憩所で直すしか・・・・・・」

「しー!静かに!!」

ケインがガイドマウスの破損状況を確認しようとした直後、タップは耳を頻繁に動かす。





「連中はこの中に隠れているのは間違いないはずだ。あの方を先頭に捕まえてを道を聞き出せ!!」

入口の方ではネジリン将軍の命令で次々と兵隊たちとドクロボットたちが乗り込んでいた。






「大勢の足音・・・・・・・・・・兵士たちらしい。まだ何キロも離れているけどこっちに向かってる!」

タップは耳を動かしながらしかめっ面になって言う。

「ビートブード達がやられたのか。くっ・・・・・・・」

「ひとまず奥へ進むしかないわ。・・・・・・戻ってきて敵と遭遇しなければいいけど。」

「いや、マーティの言う通りじゃ。ビートブード達は元も含めても特A級の実力者、その三人を倒すとなると敵は相当手強い筈じゃ。」

「・・・・・・・今の衝撃でフォースアーマーもボロボロだ。サピオ、君は大丈夫かい?」

「カプセルよりは遅くなりますがタップが運んでくれます。タップ、頼むよ。」

「はい!」

エックスたちは、取り敢えず敵から離れるべく、奥へと進んで行く。































ゼロside メカポリス

ブリキン島が攻撃されたとは知らずにゼロたちはメカポリスへと無事潜入していた。都市は自分たちの世界に劣らぬほど活気に溢れかえっており、ロボットたちがあちこちへと移動していたが人間は一人もいなかった。

「人間が一人もいないぞ?」

「おそらく、宣戦布告後に抵抗する間もなく全員捕まったんだろうな。」

「多分、どこかへ収容されてはいると思うけど・・・・・・・」

「その場所を見つけ出すのが僕たちの仕事という事か・・・・・」

建物の間の影に隠れながらゼロたちは街の様子を窺う。

「しかし、聞き出すにしても誰に聞くべきか・・・・・・」

丁度、警官ロボットが四人の前を通り過ぎようとする。

「ちょっと聞いてみるか。」

「ちょっ、やめなよジャイアン!?」

ジャイアンを止めようとすると不審に感じたのかロボット警官が四人の方を振り向く。

「ヤバッ!?」

「に、逃げよう!」

「待て、逃げようとするとかえって怪しまれる。落ち着いて行動しろ。」

「・・・・・・・・」

ロボット警官は、ジロジロとゼロたちを見る。

「オ前タチ、見慣レナイロボットダナ。住所ハ?仕事ハ?」

(まずいな・・・・・下手に答えたら怪しまれる。)

「す、すみません!ちょっと、この子達、回路が故障しちゃって、すぐに修理工場へ行きたいんです!」

「何?」

アイリスが咄嗟に答え、何とか誤魔化そうとする。

「定期検診ハドウシタ?」

「丁度数日前だったんです。それが急に調子が悪くなっちゃって・・・・・・」

「・・・・・・・」

ロボット警官はジーっとアイリスを見る。今の答え方でバレたのかもしれない。アイリスは緊張しながらも表情に出さないように奮闘する。

「ン?」

その直後、ドクロボットで編成された飛行部隊とロボットヘリがサイレンを鳴らしながらどこかへ向かっていた。

「事件ダ。」

ロボット警官は端末を出して何かコピーするとチップをアイリスに渡す。

「工場ノデータハ渡シタ。後ハ自分デ行ケ。」

「あ、ありがとうございます。」

ロボット警官は急いで現場へと向かって行く。ゼロたちはその隙を見て市街地から少し離れた自然公園のようなところへと移動する。

「・・・・様子を探るって言うのも意外に難しいもんなんだな。」

「だから、僕は無茶だって言ったんだよ・・・・・」

「難しくない仕事なんか早々あるもんじゃない。それが分かったんなら海岸の方へ先に戻ってもいいんだぞ?」

「そいつはきついぜゼロ・・・・・・おっ。」

ジャイアンは、道の途中にあるレストランに目を付ける。

「レストランだ。よかった、せっかくだからなんか食って行こうぜ!」

「うん!ゼロ、情報収集といえばやっぱこういう場所の方がやりやすいからいいよね?」

「うん・・・・・・・・下手なことは言わないようにな。」

ゼロは、不安に感じながらも一緒に店の中へと入って行く。店の中では、先ほど見た警官ロボットと同タイプのロボットたちが酔っているのか何かを飲んでいた。

「イラッシャイ、何差シ上ゲマス?」

そんなロボットたちとは別にコックロボは普通にゼロたちに注文を取り始める。

「おいしいもの何かできますか?」

「当店ノオススメハ・・・・・」

「産地直送天然ウランを液状化して搾り取った高エネルギー酒『ロボ桜』、天然石油一億年物から凝縮した『E焼酎』なんかがいけるぜ!ウィ~!」

「ん?」

ゼロは少し離れた席に座っている泥酔のロボットを見つける。全身がゼロとは別の赤で統一されており、頭部には丸鋸のようなものが付いていた。

「オ客サン、困リマス。注文聞ク前ニ言ワレタラ私ノ立場ガナクナリマス。」

「ウゥ~気にすんなよ!俺が奢ってやるからよ~!俺たちの財布は皇帝様のおかげでパンパンなんだからよ~!!」

「メ、メタルマン!?」

ロボットの姿を見てスネ夫は妙に反応する。

「どうした、骨川?」

「い、いや・・・・・・(た、確かにそっくりだけどメタルマンってこんな酒癖強いキャラじゃないよね?そもそもワイリーナンバーズがこんな星にいるはずが・・・・・・)」

「何だよそれ。他になんかないの~?」

「ソレナラ・・・・・・」

「なんだ、ボウズ型?お前、まさか今どきゼンマイ動力炉か?ゼンマイなら10回1ゼニーだぜ。それともバッテリー式か?うちの弟も電気だだ漏れの奴いるけど充電パック丸ごと交換した方が・・・・・・・」

「オ客サン、オ願イダカラ黙ッテクダサイ(泣)。」

「そんなんじゃなくてかつ丼とかハンバーガーとかないの?」

「・・・・・・・・・」


スネ夫は、メタルマンらしきロボットの隣を見ながらゾッとしていた。

「何だよガキのくせに・・・・・ウィ。そんなもん人間しか食わねえんだから置いてあるわけねえだろ?」

彼の隣に座っている青いボディに頭部が金ぴかに光っているロボット。

「何を言ってんだ、フラッシュ。ジョークに決まってるだろ?」

更に隣に座っている木の形をしたロボット。

「おい、ヒート。それ、俺のクラッシュボムだぞ。」

「フゴッ!?ウィイ~!」

酔っている尖った頭のロボットとそのロボットから爆弾のようなものを口に入れて爆発させているライターみたいな体のロボット。

「そう言えば、クイックは今回も一緒に来なかったな。」

「変わりもんだからなアイツ。」

更にその隣に座っている体に巨大なプロペラを付けたロボットとどう見ても水中用スーツを着ているようにしか見えないロボット。

(・・・・・・・あれ・・・・・・・ここって『ロックマン2』の世界だっけ?)

スネ夫は目の前にいる彼らの存在を否定しようにもできなかった。

「それにしてもそっちの兄ちゃん、随分綺麗なねーちゃん連れてるな?彼女か?」

「あ・・・・あぁ・・・(なんだコイツら?すごく馴れ馴れしいぞ・・・・)」

「ねーちゃん、名前は?」

「あ、アイリスです。」

「アイリスちゃんねぇ・・・。俺はメタルマン。隣にいるのがフラッシュ、その隣がウッド、さらに隣に座っているのがクラッシュ、ヒート、エアー、バブルだ。」

「キヒヒヒヒ・・・・・・俺たち、こう見えても皇帝様の親衛隊なんだぜ?」

(((!?)))

フラッシュと呼ばれたロボットは、笑いながらゼロたちの前で言う。

「ウップ・・・・・そっちの紅い兄ちゃんは?」

「ぜ、ゼロだぁ・・・・・」

「ゼロ?う~ん~~~~~どっかで聞いたような名前だな・・・・・・」

「あれじゃないか?ドクターが生前最後に作った弟の名前。」

「おぉ~!!それだそれだ!!いやぁ・・・・偶然だな。そう言えばアイツの名前もゼロなんだっけ?」

(・・・・・・)

(ゼロ・・・・・)

メタルマンたちの言葉に急に目つきを変えたゼロにアイリスは不安になった。その直後、テレビの画面が突如ニュースに切り替わった。

『ニュース速報です!メカポリス近くの海岸で潜水艦が発見されました。中には人間が乗っていたと思われる形跡があり、市内に紛れ込んでいるのではないかと思われます。』

「へっ!人間だってよぉ!どうかしているぜ!!ハッハッハッハッハッハッハッ!!」

「「「「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」」」」

メタルマン含める7人は酔った勢いもあり、大笑いする。

「大体紛れ込んでいるならすぐ見つかるだろ?」

「カプセルなしじゃどこにも行けないしね!」

「俺たちの時代の人間より体力ねえ輩じゃ、すぐに見つかるだろ。なあ、みんな?」

「「「「「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」」」」」

「「「・・・・・(汗)」」」

あまりにも笑う7人を見て呑んでいた警官ロボットたちは居づらそうな顔をして代金を置いて逃げるように帰って行った。

「・・・・・ゼロ、私たちも一旦出ましょう。」

アイリスは小声で言うがゼロは聞いている様子がない。

「・・・・なあ、聞きたいことがあるんだが。」

「あぁ?なんだ?」

「そのドクターと言う奴についてだが・・・・詳しく・・・・・」

「もう!ゼロったら!」

アイリスはゼロを引っ張って店の外へと出て行く。

「あぁ・・・・行っちまったよ?」

メタルマンは、残念そうな顔をして言う。





店の外に出るとゼロは、アイリスに引っ張られるまま近くの茂みに隠れる。

「何をするんだ!?」

「しーっ!私たちの目的は情報収集よ。」

「分かってるさ、だが・・・・・・偶然だとは思えないんだ。あいつらが言うゼロが・・・・・・・俺とただ単に名前が同じだという事が。」

「気持ちはわかるけど、潜水艦も見つかっちゃって帰れなくなったのよ!?他の方法でブリキン島へ戻る手立てを考えないと・・・・」

「何?潜水艦が見つかってしまったのか!?」

どうやら気になってて聞いていなかったようだ。

「どうする?」

「どうするも何も街の中心に行けば、また警戒されちゃうよ。暗くなるまで待とう。」

「・・・・・・」

「ゼロ。」

「・・・・・すまない。別の星だから関係ないと考えていたんだが、どうも気になってな・・・・・・」

ゼロは頭を押さえながら言う。

「・・・・・ゼロ、一人で背負い込もうとは思わないで。私もあのロボットたちの言っていることが・・・・・・・」

「・・・・・あぁ。調べることなら後でもできる。今はこの状況から、どうやって人間たちが収容されている場所を探すかだ。」

アイリスに心配されてゼロは考えを切り替える。

あのロボットたちを相手にしている場合ではない。今はやるべきことをやらなくては。






























やがて、夜になり、照明が点き、ゼロたちはこっそり茂みの中から出てくる。

「・・・・・・どうやら、警備はまだ手薄のようだ。今のうちにどこかで街の見取り図を手に入れるぞ。」

「待ってくれよ・・・・・腹ペコじゃ動けねえよ。」

ジャイアンは腹を押さえながら言う。

「お前ら・・・・・・・・」

「仕方ないわ。潜水艦でしか食べていないんだし。」

「大半はジャイアンが食べちゃったんだけどね。はあ・・・・・僕もペコペコ。」

「しょうがねえだろ・・・・・ん?」

ジャイアンは鼻の音をたてながら何かを嗅ぎ始める。

「どうしたのジャイアン?」

「何だこの匂い?」

ジャイアンは匂いを辿りながら移動を始める。

「どこへ行くのジャイアン?」

「迂闊に行くのは危険よ!?」

「だって、あっちの方からいい匂いが・・・・・・」

「いい匂い?」

スネ夫たちも匂いを嗅ぎ始める。

「本当だ!」

「何かを焼いている匂いだな。」

ゼロたちはにおいがする方へと歩いて行くとそこには物音を立てながら何かを作っている製造工場らしき建物があった。

「あの建物からか。」

ゼロたちは警戒しながら建物の中へと入って行く。中ではコック帽を被った自分たちの世界では馴染みのメットールたちが何かを製造していた。

『メトッ!』

『メトメット!』

『メトメト。』

「あいつ等・・・・・量産型のメカニロイドまで。」

「でも、私たちが知っているタイプと少し違うわね。」

「食いもんを作ってるぞ。」

メットールたちは、パンを焼き、牛乳を加熱殺菌し、次々と収容ケースへとしまわれると倉庫へと持っていく。

『メト。』

『メット、メット。』

メットールたちが部屋からいなくなるのを確認するとゼロたちは、倉庫に潜り込み、ジャイアンは早速ケースを開けて出来立てのパンを頬張る。味は良く、マーガリンなどを付けていないにもかかわらず何個も食べ進められそうな味わいだった。

「うめぇ~!!出来立てってこともあるけどこんなうめえパンは初めてだぜ!何もつけてねえのに!」

「うん・・・・あいつ等がこんなことまでできるとはな。」

ゼロも感心しながら渡されたパンをアイリスと一緒に齧る。

「私たちの世界じゃ工事や戦闘でしか使われないものね。」

四人はメットールたちに見つからないようにしながら食事をする。

「アムアム・・・・・・それにしてもこんなたくさんの食糧、一体何のために作ってるんだろう?」

「そりゃ、人間が食べるためだろう?」

「でしょ?」

「ロボットがこんなもん食べないよ?」

「俺とアイリスも一応ロボットだけどな。」

「でも、ここで作られているものは必ず人間のいる施設へ運ばれるはずよ。」

「でしょ!だから、その時一緒に!」

「おぉ!一緒に付いて行って行けばいいってわけか!」

食事をしながら四人は作戦を練って行く。




























エックスside ラビリンス内

一方、エックスたちはラビリンスの中を歩き続けていた。

「地底に潜ってから一体どのくらい経っているのかしら?」

暗い通路を歩きながらしずかは眠っている玉美をおぶりながら言う。

「さあのう、地下に太陽もお星さまもないからわからん。」

「正直言って俺たちがどの方向へ進んで行けばいいのかもわからない。幸運なのは敵と遭遇してないという事だけど・・・・・」

エックスたちは困惑しながら歩いて行くと通路の突き当りに部屋の入口があった。

「休憩所よ!あそこでガイドマウスを修理すれば行き先がわかる筈だわ。」

一同は休憩所へと入る。しかし、そこには先ほど食べた弁当のパックがテーブルに置かれていた。

「なっ!?これは!?」

「さっき休んだ場所じゃない!?」

「何という事じゃ!?グルグル回って同じ所へ戻ってきてしまったのか。」

流石にへとへとになったのかケインは、椅子に腰を掛ける。

「ふう・・・・・流石にきついわい。」

ケインは、僅かな照明を頼りにガイドマウスの修理を試みる。

「メモリーも少しやられてしまっておるな。うまく直ればいいんじゃが・・・・・・・」

「すみません。こんな事態に巻き込んでしまって・・・・・・・」

サピオは、ここまで追い詰められたことを悔やみながら謝罪する。

「いや、敵の攻撃は俺たちにとっても予想外の事だったんだ。仕方ないさ。」

「そうよ、少し休んでまた別の道を探しましょう。」

そんなサピオに対してエックスとしずかは、前向きに話す。

「みなさん・・・・・・」

「あ~!!」

その直後、タップが耳を激しく動かしながら叫ぶ。そのせいで眠っていた玉美が目を覚ます。

「ど、どうしたのよ!?急に叫んで!?」

「何か、何かがすごい速さでこっちに来る!?」

「なんだって!?兵隊たちじゃないのか!?」

「何か違う・・・・・・何かものすごいスピードで・・・・もう、すぐそこに・・・・」

「「「「「「!?」」」」」」

エックスたちはライトで入口の方を見る。


「・・・・・・お前がエックスか。」

そこには、ビートブード達を倒したロボットがブーメラン型のサーベルを持って立っていた。

「・・・・・・・しずかちゃん。ケイン博士。みんなを連れてここから離れてください。」

「エックス!?」

冷や汗をかくエックスの言葉にしずかたちは緊張する。

「できるだけ遠くへ行ってください。マーティ、君もだ。」

「ちょっ、なんで・・・・」

「いいから早く!!」

「うっ!?」

エックスに怒鳴られ、マーティは、何か言いたそうな顔をしながら玉美を抱えて休憩所から出て行った。

「・・・・・・・お前か?ビートブード達を倒したのは?」

「あの外にいたエアーやウッドよりも図体がでかい奴らか。」

「・・・・・・・」

エックスはフォースアーマーを解除して、アルティメットアーマーへと切り替える。

「くっ!?うぅ!!」

凄まじい破壊衝動を抑えるとエックスはロボットへと向き直る。

「・・・・・・強化アーマーか。兄と比べると本格的に戦闘に特化されたようだな。」

「兄?どういうことだ?お前は一体何者なんだ?」

「俺の名はクイックマン。お前のプロトタイプにあたるロックマンを倒すために作られたワイリーナンバーズだ。」

「クイックマン!?」

クイックマンの名を聞いてエックスは思わず、動揺する。そんなエックスを他所にクイックマンはサーベルを構える。

「100年前のようなことはしない。本気で・・・・・・・・倒す。」

クイックマンは素早い動きでエックスに迫る。
 
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