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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百七十七話 期末テストを前にしてその一

                第二百七十七話  期末テストを前にして
 期末テストの時が迫っていた、それで僕も意識していたがそれでもやることは普段と変わっていなかった。
 学校から帰って夕食とお風呂を終えると勉強だ、それが終わって書斎で飲んでいると畑中さんに言われた。
「学業の方はどうなっているでしょうか」
「変わらないです」
 僕は畑中さんにブランデーをロックで飲みながら答えた。
「これといって」
「では今までですね」
「予習と復習をしていました」
「まさにいつも通りですね」
「そうしていました」
「ではテストの方も」
「このまま普段通り勉強して」 
 それでだ。
「向かいます」
「左様ですね」
「子供の頃親父に言われました」
 その言われたことはというと。
「普段通り勉強していれば」
「それで、ですね」
「テスト勉強の必要はないって」
「テスト前でもですね」
「それ、です」
「今もですね」
「普段通り予習と復習をしていました」
 こう畑中さんに話した。
「それで今はです」
「寝る前のですね」
「一杯です」
 正確に言うと一本だ、六四〇ミリリットルのボトルを完全に空けるつもりだ。この辺りの酒好きも親父の影響だと思う。
「それを楽しんでいます」
「それが終わってからですね」
「寝ます」
 こう畑中さんに話した。
「そうします」
「そうされますか」
「勉強はしても」
 それでもだ。
「やっぱりお酒はです」
「欠かせないですか」
「飲める時は」
 本当にだ。
「こうしてです」
「飲まないとですね」
「寝れないです」
 僕としてはだ。
「本当に」
「そこは血ですね」
「親父もですね」
「止様も高校時代からお好きで」
 酒がというのだ。
「よく学ばれよく遊ばれ」
「それで、ですね」
「よく飲まれていました」
「そうでしたか」
「あまり寝られませんでしたが」
 親父は何でも一日三時間の睡眠で大丈夫だという、ただこれはあくまで親父の体質がそうであって誰もがそうではないらしい。
「しかしです」
「よく学んでよく飲んで」
「よく飲まれていました」
「そうでしたか」
「それで義和様も」
「そうなりますか、僕は遊び人じゃないですが」
 親父みたいにだ。
「それでもですね」
「はい、飲まれることは」
 このことはというのだ。
「同じですね」
「それが血だとです」
「言われますか」
「もっと言いますと八条家の方々は」
「皆飲まれますね」
「煙草を吸われる方は昔から少ないです」
 そういえばそうだ、一族の人で煙草を吸う人は少数派だ。勿論僕にしてもお酒を飲んでも煙草を吸うことはない。未成年だから当然のことだ。 
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