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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  最終話『新たな種』

「くっ、ドーパント相手にディロードで戦うのは早計だったか。なら!」
【CHANGE RIDE-LOST DRIVER-】
ディロードはディロードライバーをロストドライバーに変える。
〔エターナル!〕
「変身!」
〔 エターナル!〕
ディロードはエターナルに変身する。
「てめえもガイアメモリを使えるんかよ!?」
セレクトドーパントは激昂する。
「まずはこれだ!」
〔ウェザー!マキシマムドライブ!〕
エターナルはウェザーの力を使い、強い陽射しによって凍らされた脚を溶かす。
「これでもくらえ!」
セレクトドーパントは更に氷の弾を放つ。
「悪いが、それはもう終わりだ!」
〔エターナル!マキシマムドライブ!〕
エターナルは腰のマキシマムスロットにエターナルメモリを装填し、セレクトドーパントの機能を停止させる。
「ちくしょう!なんで、なんで使えねえんだよ!」
セレクトドーパントは突然の出来事に混乱する。
「これで決めさせてもらう。」
〔ゾーン!マキシマムドライブ!〕
エターナルはエターナルエッジにゾーンT2メモリを装填し、全てのT2ガイアメモリを全身のマキシマムスロットにセットし、エターナルメモリを再びマキシマムスロットにセットする。
〔エターナル!マキシマムドライブ!〕
「これで決まりだ。エターナルネバーレクイエム!」
エターナルは26のT2ガイアメモリの力を纏ったキックを無防備となったセレクトドーパントに放ち、
「さあ、地獄を楽しみな…」
エターナルの決め台詞と共に、セレクトドーパントは爆発し、セレクトメモリはメモリブレイクされる。そこに、照井がやってくる。
「大道克己!?」
照井はアクセルドライバーを取り出す。
「照井刑事、待ってください。」
エターナルはロストドライバーを外し、雅は変身を解除する。
「凪風国家象徴か。」
「照井刑事、お勤めご苦労様です。彼女、ガイアメモリの不正所持、及び国家象徴襲撃の現行犯で只今メモリブレイクをしていた所でした。」
「そうだったか。とにかく、署に来てもらうぞ。」
照井は少女の身柄を確保し、風都署に連れて行く。
「あんな少女がガイアメモリを買えるわけがない。こちらでも調べるか。」
雅は動き出す。

「それで、どうして君のような子供がガイアメモリを所持していた、答えろ。」
「っせーな。さっきから言っているだろ、貰ったんだよ。」
「貰った?一体誰からだ?」
「だから言っただろ。集まりがあった時に貰ったって。」
少女は適当に答えていた。

「…というわけで、この少女が所属している芸能事務所は一度調査をした方がいいかもしれません。」
雅は鳴海探偵事務所で翔太郎に事情を説明していた。
「その件は俺達に任せろ。雅…いや、凪風国家象徴は御自身のお悩みを先に解決して下さい。」
「既に翔太郎さんの耳にも入っていましたか。」
「ああ。このくらいの事件は風都ではよく起きている。凪風国家象徴はフェイトとのことを考えて、この事件は俺達に任せてほしい。事件は一瞬だが、女性との付き合いは一生ものだ。」
「それは、鳴海荘吉元所長の言葉ですか?」
「いや、俺の言葉だ。どうだ、似合っているか?」
「いえ、どこか無理して背伸びしているように思えまして。」
「はぁ、ハードボイルドな探偵には、まだ遠いか。」
「翔太郎さん、それに拘っているうちは、何時まで経ってもハーフボイルド探偵のままですよ。魅力というものは、なりたくてなるものではなく、生きていく中で自然と身につくものですよ。」
「なるほどなぁ…ま、一応預かるが捜査は出来なくなるだろう。ドーパント関係の事件は全て風都署の案件になるからな。」
翔太郎が話していると、
「翔太郎、一応出来る限りやってみたらどうだい?」
フィリップが翔太郎に話しかける。
「そうは言ってもなぁ…」
「そんなことだから、最近ではペットの捜索すら満足に来ないで、観光援助申請を受けている生活なんだ。君の半熟な正義感を取り戻したらどうだい?」
「そうだな。フィリップ、久しぶりに頑張るぞ。凪風国家象徴はフェイトとの件、頑張るんだ。」
翔太郎は出て行く。
「すっかり翔太郎さんらしくなりましたね。それでは、失礼します。」
「雅国家象徴も、頑張るといい。」
雅もフィリップに挨拶し、鳴海探偵事務所を後にする。
「おっ!雅国家象徴だ!今、外出しているってフェイトちゃんから聞いていたから探したんですよ。」
外を歩いていると、杉崎が雅に話しかける。
「杉崎さん、皆さんとご一緒ではないのですね。」
「ああ。雅国家象徴と面と向かって話したかったから、今は家にいてもらっています。」
「僕と話ですか。」
「フェイトちゃん、国家象徴のこと不安に思っていて、俺達に相談しに来たんだ。」
「フェイトが不安に…そうか、やはり僕には…」
「そういう話じゃない!女性を不安にさせる男になったら駄目だろ!」
「杉崎さん、ありがとうございます。」
「えっ、ありがとう?」
「ずっと悩んでいました。自分には、一人の女性を幸せにしてあげることなんて出来ない、きっと傷つけてしまう、そんな風に。だけど国民のいろんな人に相談して、そんな考えを持つこと自体、フェイトを傷つけている原因だとわかりました。今日、フェイトと話し合ってみます。」
雅が話していると、携帯電話に着信が入る。
「どうですか、翔太郎さん?」
『凪風国家象徴の睨んでいた通りだった。例の少女のプロダクションのオーナー、元ミュージアムの販売員だった。』
「そうでしたか。僕も向かいます。」
『そうか。そのオーナーは今、風都旅館で取引を行っている。現地で合流しよう。』
「わかりました、失礼します。」
雅は通話を切る。
「杉崎さん、僕はこれで失礼します。お話していただき、ありがとうございます。」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅は杉崎に礼を言うと、ワープを使って風都旅館に向かう。
「来たか。」
「ここで間違いないですね。」
雅と翔太郎は話している。すると、そこに照井とフェイトがやってくる。
「おい照井、どうしてお前が来ているんだ。」
「俺に質問をするな…と、言いたいがフェイトから頼まれた。凪風国家象徴が今回の被害者の一人だから、捜査をしていれば会えるはずだと。」
照井は珍しく説明する。
「フェイト…」
「雅、大丈夫だった?」
「無事じゃなかったら、こうして捜査していない。僕は大丈夫だ。」
雅はフェイトに話す。
「凪風国家象徴、ここは俺と照井に任せろ。国家象徴はフェイトとしっかり話し合うんだ。」
翔太郎は照井と共に旅館に乗り込む。
「みなさん、頼もしい国民だ。もう、ディロードになることもなくなりそうだな。」
雅はどこか寂しげな表情を浮かべる。
「雅、悩んでいるなら、私に相談して。」
すると、フェイトは雅に話しかける。
「そうだな。僕も一日、いろんな人に相談して、フェイトに話そうと思っていた。ここはこれから翔太郎さん達が戦闘を始める。だから避難しよう。」
雅はワープを再度発動して、海鳴市に向かう。

「お前達が犯人か。元ミュージアム ガイアメモリ販売員、甘城劣!」
翔太郎はガイアメモリ不正取引の現場を押さえる。
「やはり来たか、仮面ライダー。だが、これならどうする?」
〔ボイス!〕
販売員の甘城は喉仏にガイアメモリを挿し、ボイスドーパントに変身する。
「照井、久しぶりの共闘だな。」
〔ジョーカー!〕
「言われてみれば、そうだな。」
〔アクセル!〕
「変身!」
〔サイクロン!ジョーカー! エクストリーム!〕
「変…身!」
〔アクセル!アップグレード!〕
翔太郎はフィリップと一体化して仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーエクストリームに、照井は仮面ライダーアクセルブースターに変身する。
「俺は捕まるわけにはいかないんだ!」
ボイスドーパントは声を刃にしてダブルに放つが、ダブルはプリズムビッカーでそれを防ぐ。
「翔太郎、検索が完了した。奴の能力は声の刃、声に注意すれば対処は簡単だ。」
「オッケー、フィリップ。照井、一気に決めるぞ!」
〔エクストリーム!マキシマムドライブ!〕
「ああ!」
〔アクセル!マキシマムドライブ!〕
「「「ライダーツインマキシマム!」」」
「させるか!」
ボイスドーパントは声の刃で防ごうとするが、二人のライダーによる必殺キックに容易く砕かれ、そのキックはボイスドーパントに炸裂する。
「絶望がお前のゴールだ。」
ボイスドーパントは爆発し、ボイスメモリはメモリブレイクされる。
「甘城劣、ガイアメモリ不正所持、及び取引の現行犯で逮捕する。」
照井は甘城に手錠をかける。

「雅、教えて?どうして私を避けていたの?」
なのはとフェイトがリボンを交換した思い出の場所でフェイトは雅に聞く。
「ずっと、怖かったんだ。」
「怖かった?」
「僕は、本当は人が怖い、それは過去のことが忘れられないんだ。」
「うん…」
「だから、女性の扱い方もわからない。もし傷つけてしまったらどうしようって悩み続けていた。それは普段の会話だけじゃない。夫婦としての生活もそうだ。」
「雅、私なら大丈夫だよ。だって私、強いから。だからはじめよう、私と雅の、本気の真剣勝負。」
フェイトはバルディッシュを取り出す。
「だけど、そんなことをしたら、僕はフェイトを傷つけてしまう。」
「雅、私達が互いから逃げないように、全てを捨てないように、今は全力でぶつかり合おう?」
雅はフェイトに言われて少し考える。そして、
「わかった。これからは、悩みを抱え込まない。だから、今はフェイトと向き合うために、その真剣勝負に応じる。」
雅もディロードライバーを装着する。
「バルディッシュアサルト、セーットアップ!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
フェイトはバリアジャケットを纏い、雅はディロードに変身する。
「まずはこれだ!」
【ATTACK RIDE-RAISING HEART EXELION-】
【FORM RIDE-DELOAD STAR LIGHT-】
ディロードはスターライトフォームに変身し、アクセルシューターを放ってフェイトの妨害を行う。
“blitz action.”
フェイトは高速移動を行いディロードの背後に回り、
「撃ちぬけ、雷神!」
ジェットザンバーを放つが、
「読めていた!レストリクトロック!」
ディロードはフェイトを拘束魔法で捕らえる。
「これでどうだ!ハイペリオン・スマッシャー!」
ディロードは凄まじい砲撃を放つが、フェイトはバインドブレイクを使って拘束魔法から解放され、砲撃を避ける。
「やはり防御重視のスターライトフォームは僕と相性が悪いか。なら、」
【ATTACK RIDE-BARDICHE ASSAULT-】
【FORM RIDE-DELOAD LIGHTNING-】
ディロードはスターライトフォームからライトニングフォームに変身し、間合いを詰める。
「プラズマランサー!」
ディロードは弾魔法を放つが、フェイトも同一の魔法を放って相殺する。それによって煙がたつが、それが晴れるとディロードの既にソニックフォームに変わり、二丁のロードスラスターでフェイトを切り裂こうとするが、フェイトはライトニングバインドでディロードを拘束する。
「アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル。フォトンランサー・ファランクスシフト。撃ち砕け、ファイアー!」
フェイトはディロードの装甲の薄さを利用し、短期決戦を仕掛ける。
「バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ!」
ディロードはソニックブレイブに変わり、装甲の排除を利用して無理矢理バインドを破壊してファランクスシフトの射程距離から離れる。
「しまった!」
「ファランクスシフトの使用でもう余力は無いな。今度は、僕が短期決戦を仕掛ける番だ。」
[sonic drive.get set.]
ディロードはロードスラスターをソニックドライブモードに変え、足に装着する。
【FINAL ATTACK RIDE-S S S STRONGER-】
「行くよ、フェイト!ソニックドライブ!超電稲妻ドリルキック!」
ディロードの高速スピンキックはフェイトを擦るように当たり、フェイトのバリアジャケットは崩壊する。
「…やっぱり雅には勝てないね。」
フェイトは笑っていた。

そして1年後─
「しまった!今日は一ヶ月健診の日だった!」
雅は起きると急いで着替え、ワープを使ってフェイトと自身の子供がいる病院に向かった。
「すまない、フェイト。昨日の公務で夜遅かったんだ。」
雅はフェイトが謝る。そして、
「それで、了の様子はどうだ?」
「今授乳を済ませて寝たところだよ。」
「よかった。本当に可愛らしい寝顔だな。」
「そうだね。了も体に異常が見られないみたいだって、お医者さんは言っていたよ。」
「そうか。了のことを考えて、これからはフェイトのことはお母さんって呼ばないとな。」
「だとしたら、私も雅のことをお父さんって呼ぶよ。」
「そうだな。これからは家族三人で、頑張っていこう。」
「うん!」
雅とフェイトは幸せな笑顔を見せていた。
















雅とフェイトの子供、了は目を閉じながらも、生後一ヶ月とは思えない考え事をしていた。
(ようやく解放された。私は、今度こそ…そのためにも、まずは知識からだな。)
了の口は笑っていた。

仮面ライダーディロード第2部 ~雅、結婚騒動~─完─



   ─物語は交差し、渾沌を生む。

「ファントムじゃない敵か。」
「なら、あれはキマイラの新しい餌だな!」
「俺が、最後の希望だ!」
絶望から立ち上がった希望を与える魔法使いがいた。

「どういうこと!?魔女以外の脅威なんて聞いていないわ!」
「ファントム狩りもいいけれど、魔法少女の敵は魔法少女だってーの!」
「あたしって…ほんとバカ…」
希望を得る代償に絶望に呑み込まれて終わる魔法少女がいる。

        そして─
「フェイトは仮面ライダーウィザードの世界へ!魔法少女 まどか☆マギカの世界には僕が行く!」
「知らないのか?次元保護国とかいう凄い所のお偉いさんの奥さんだぞ。」
「まどかを魔法少女にはさせない。」
交差した世界を戻すため、守護者は降り立つ。
「見るといい。ファントムの力を持つ最強最悪の魔女を!」
観測者の狙いとは─
仮面ライダーディロード 第3部~希望と絶望の宝石~
近日スタート 
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