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麗しのヴァンパイア

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第二百五十五話

             第二百五十五話  眉毛について
 亜美は自分の眉を鏡で見つつセレニティとアルテミスに対してどうかという顔になってそのうえで話した。
「どんな形の眉がええかな」
「そのことで、ですか」
「お考えですか」
「まあ睫毛はな」 
 眉毛と同時に話していたそれはというと。
「別にええわ」
「そうお考えですか」
「そうなりましたか」
「別にな、というか目のすぐ傍にあるやろ」
 その睫毛はというのだ。
「そやから弄るの怖いし」
「ですね、瞼からそのまま生えています」
 セレニティが主に応えて話した。
「それならです」
「下手に触るとな」
「よくないかと」
「そやな」 
 亜美もそう応えた。
「やっぱり」
「それに睫毛は目を直接守るものですし」
 今度はアルテミスが主に話した。
「ですから」
「その意味でも弄るとよおないな」
「目を守るものですから」
「やっぱりよおないわ」
 亜美はアルテミスのその言葉にも応えた。
「睫毛については」
「そのままでいいかと」
「睫毛については」
「ですから睫毛はですね」
「置いておきますね」
「もうええわ、それで問題はな」
 亜美は鏡の前にいたまま二匹にさらに話した、家の洗面所の鏡は非常に大きく亜美の上半身全体を映している。そこで眉を重点的に見ているのだ。
「やっぱりな」
「眉毛ですか」
「そちらですか」
「ほんまにな」
「ではどうされますか」
「それで」
「それを今考えてるねん」
 具体的にどういう形にしようかというのだ。
「実際に」
「そうですか」
「それはこれからですか」
「ほんまにな。どうしようか」
 こう言ってまた鏡を見る、そしてその眉をじっくりと見てそうしてその形も検証していくのだった。


第二百五十五話   完


                  2020・4・16 
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