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八条学園騒動記

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第五百六十九話 マウリアから見た連合という国その十

「幼い子供を引き取って育てて」
「奥さんにしてるわね」
「あの展開もです」
「凄いものがあるわね」
「三角関係も普通にありますね」
「そうなのよね、もうね」
 源氏物語はとだ、ルビーは言った。
「今のライトノベルの恋愛ものの流れをね」
「多く生み出していますね」
「ハーレム、近親、ロリコン、三角関係って」
「二千年以上前にそこまでの発想は」
 それこそというのだ。
「恐ろしいものがあります」
「確かにそうね」
 ルビーもその通りだと頷いた。
「あれは」
「そしてとりかえばや物語も」
「あの作品は男装と女装ね」
「不倫もあります」
 不倫相手の子供を妊娠して生んでしまうのだ。
「非常に複雑な人間関係ですし」
「女装だから男の娘ね」
「はい」
 まさにとだ、セーラも答えた。
「今では連合では普通ですね」
「まあね、そうしたメイド喫茶もあるわ」
 そうしたものもというのだ。
「男の娘のね」
「それをです」
「二千年以上前に生み出していることは」
「恐ろしい発想です」
「そうなのね」
「他にも女性と偽って日記を書いたりもしていますね」
 紀貫之の土佐日記である、身分を隠していても少し読めば紀貫之が書いたとわかる茶目っ気も見られる。
「つくづく日本は凄い国です」
「ちょっと普通じゃない国ね」
「だからこそです」
「だから?」
「長い間連合でも大国なのです」
「六大国の一国ね」
「左様ですね」
「アメリカや中国、ロシア、トルコ、ブラジルと並んで」
 こうした国々と共にというのだ。
「連合の大国であり続けていますね」
「持っている星系とか人口とは六大国で一番少ないけれどね」
「それでもですね」
「いつも三番目か四番目ね」 
 その六大国の中でだ。
「おおよそ」
「左様ですね、そうなっていることはです」
「発想も大きいのね」
「私はそう思います」
「そうよね、やっぱり凄い国ね」
「はい、私も学ぶところが多いとです」
 その様にというのだ。
「日本については思います」
「そうなのね」
「はい、ですから留学先はです」
 連合のそれはというのだ。
「日本にしました」
「そうだったのね」
「八条家との縁のこともありまして」
「ここに来たのね」
「そうです、そして留学先に選んでよかったです」
 セーラはルビーに微笑んで話した。
「心からそう思っています」
「楽しんでるのね」
「心から」
 そうだというのだ。
「今も」
「それは何よりね」
「文化祭についても」
「楽しんでるのね」
「マウリアのものとは全く違っていますし」
「エウロパのものともよね」
「はい」
 実際にというのだ。
「それは」
「連合のは独特なのね」
「まさにお祭りですね」
 連合の文化祭はというのだ。 
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