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夢幻水滸伝

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第百三十九話 軍師の読みその三

「それでその勝ち方をな」
「これからでごわすな」
「話すで」
「そうするでごわすか」
「敵がどう動くかわかってたら」
 その場合はとだ、芥川はここでも笑って話した。
「もうどうしようもない戦力差やないとな」
「勝てるな」
「日本とアメリカの国力差はそこまでやない」
 開いていることは事実でもとだ、芥川は日毬にも話した。
「それやとな」
「勝てるか」
「そや」
 まさにというのだ。
「僕等はな」
「ではその勝ち方を見せてもらう」
 是非にとだ、日毬は芥川に言った。
「これからな」
「ではな」
「ほな話すな」
 芥川はここで自分の策を話した、その策を最初から最後まで聞いてだった。室生は腕を組んでこう言った。
「まさかな」
「こうするとはやな」
「誰も思うまい」
「僕以外にはな」
「うむ、しかしだ」
「それでもやな」
「その様にして攻めればな」
 まさにというのだ。
「アメリカに勝てる」
「そや、確実にな」
「それで行くべきだ」 
 吉川は芥川に強い声で述べた。
「絶対にな」
「そやな」
「むしろそれ以外だとな」
「勝てんやろ」
「アメリカにはな」
「色々考えたけどな」
 それでもというのだ。
「他の策、戦術やとな」
「勝てないですか」
「そう思ってな」
 それでとだ、芥川は喜久子にも話した。
「この度はな」
「それでいきますか」
「アメリカは今覇権を争う勢力で最強や」
 何と言ってもという言葉だった。
「そのアメリカに勝とうと思ったら」
「それこそですね」
「相当な策やないとあかんが」
「その策しかですね」
「ないさかいな、それでな」
「補給もやな」
 中里が問うた。
「まさに」
「そや、ああしたもんをな」
「無数にやな」
「この蓬莱に乗せてな」
「それで戦うか」
「向こうが攻めてくるならな」
 それならというのだ。
「こっちは迎え撃つが」
「攻めるんやな」
「反撃でな、それでな」
 そのうえでというのだ。
「アメリカにも勝つ」
「一番の強敵にもか」
「そういうことや、後の連中も強いが」
 地下世界や北極、中南米とアフリカの連合もというのだ。
「しかしな」
「それでもやな」
「アメリカはな」
 何と言ってもという口調でだ、芥川は中里に話した。
「この世界最強の勢力やからな」
 それでというのだ。 
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