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夢幻水滸伝

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第百三十八話 最強の勢力その八

「まだやからな」
「そや、それでや」
 スタインベックはさらに話した、その醤油をかけたティーボーンステーキを食べつつ。それは彼にとっては実に美味いもので味を堪能してもいる。
「わいは子供達にもな」
「お醤油の味を教えてる」
「そうしてるか」
「美味しいものは皆が知るべきや」
 これがスタインベックの考えだった。
「それで教えてるんや」
「成程な」
「それでか」
「それと子供は大事にせなあかん」
 スタインベックはこうも言った。
「何があっても」
「自分こっちの世界でも子供に慕われてるな」
 ホーソーンは今度はサラダを口にしてから話した。
「いつも」
「有り難いことにな」
「アメリカの子供達のヒーローになってるしな」
「光栄なことや」
 スタインベックはアメリカの星の者達の中でも特に子供達から人気があるのだ、優しくかつ弱きを助け強きを挫く心が慕われているのだ。
「ほんまにな」
「そして子供達の期待に適うな」
「そのつもりや」
「それで戦いもするな」
「わいの戦は基本武器を持たん人の為のもんや」
「守る戦やな」
「そや、武力は何の為にあるか」
 それは何かというと。
「武器を持たんモンを護る為や」
「そう思うからやな」
「わいは戦うしな、まあ今はアメリカがこの太平洋と地下世界を統一する為に戦ってるが」
「まあ武器を持たへんモンと戦うとか」
 ホイットマンはコーンスープを飲みつつ話した。
「ないわ」
「そやな」
「おいらにしてもな」
「自分の銃にしてもな」
 ゲイボルグ、槍が銃となっているそれもというのだ。
「それもやな」
「そや、武器を持たんモンを撃つもんやない」
 それは違うというのだ。
「間違ってもな」
「武器を持つモンと戦うものやろ」
 ホーソーンもこう言った。
「何といっても」
「そや、アメリカの星のモンはそうした考えがしっかりしてて」
 スタインベックはさらに話した。
「太平洋と地下世界の星のモン全員がな」
「そうした考えやからか」
「ええんやな」
「そう思うわ、一般市民特に子供はな」
 絶対にという言葉だった。
「武器を向けるもんやないわ」
「そういえば自分最初は賊退治に専念してたな」 
 ホイットマンはスタインベックがこの世界に来たての頃のことを話した。
「そうしてたな」
「ああ、何していいかわからんでな」
「冒険者になってやったな」
「それで山賊とか追剥とかな」
「街や村を襲う様な連中成敗してたな」
「特に子供を襲う様な奴をな」
 倒していたというのだ。
「そうしてたわ」
「まずは子供やな」
「子供を守らんとな」
 それこそというのだ。
「あかんわ」
「力があるなら力のない人を護れ」
 ホーソーンも言った。 
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