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八条学園騒動記

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第五百六十八話 働き手その九

「やっぱりね」
「左様ですね」
「今お話に出た韓国料理もね」
「辛いですね」
「あとタイ料理もだし」 
 この国の料理もというのだ。
「あと四川料理も」
「中国のお料理の一つですね」
「辛いけれど」
「それでもですか」
「カリーには負けるわ」
 マウリアの本場のそれにはというのだ。
「流石にね」
「それは、ですか」
「そう、だからね」
 それ故にというのだ。
「私達の口にはね」
「マウリアのカレーは合わないですね」
「どうしてもね」
 現実としてというのだ。
「そうよ」
「左様ですね」
「だからね」
 それでというのだ。
「私達の口に合わせたカリーもっと言えばカレーでないとね」
「お口に合わず」
「売れ行きもね」
 これもというのだ、肝心のそれもまた。
「よくならないわ」
「そうですね」
「そういうことね」
「はい、連合のどの国もそうしていますね」
「それね、例えば和食もね」
 ルビーは例として日本の料理を出した、連合の中でもかなり独特だと言われているこの料理にしてもというのだ。
「その国その国でね」
「お口に合う様にですね」
「してるわ」
「そうしていますね」
「さもないとね」
「売れないですね」
「私最初ここで日本の天婦羅食べて驚いたわ」
 和食の代表の一つであるこの料理をというのだ。
「何これって」
「思われましたか」
「私の知ってる天婦羅じゃないから」
 だからだというのだ。
「本当に驚いたわ」
「ルビーさんのお国はキューバですね」
「キューバでも和食のお店多いけれど」
 それでもというのだ。
「ああした風じゃないのよ」
「左様ですか」
「というか天つゆとかね」
 そうしたものはというのだ。
「なくてね」
「我がマウリアではカリーのルーに入れてからです」
「天婦羅を食べるのね」
「マウリアでは」
「そうですか」
「ええ、そしてキューバではね」
 ルビーは自国の話をさらにした。
「おソースに漬けて食べるのよ」
「そうですか」
「私の故郷の星系ではそうだったのよ」
 天つゆではなくというのだ。 
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