八条学園騒動記
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第五百六十二話 劇の題目その九
「書いておくか」
「今書いたわ」
ビアンカはアルフレドにすぐに応えた。
「これでいいわね」
「ああ、それでな、そしてだが」
アルフレドはさらに話した。
「他に誰か推薦出来るか」
「いたら言ってね」
ビアンカも言う、だが。
返事はなかった。それでフォルスタッフは七美で決まった。しかしこのことについてマルティは言うのだった。
「まさかね」
「まさかっていうと」
「いや、僕が主役とかね」
こうコゼットに返した。
「思わなかったよ」
「そうだったの」
「主役やったことは」
「これまでなかったの」
「一度もね」
こう言うのだった。
「本当にね、だからね」
「今回がそのはじめてで」
「まさかって思ってるよ」
「そうなのね」
「けれど」
マルティはさらに言った。
「やらせてもらうなら」
「それなら」
「全力でやらせてもらうよ」
「期待しているわね」
「喫茶店もやるし」
マルティはそちらの話もした。
「忙しくなりそうだね」
「ここは連合よ」
コゼットはマルティに笑ってこう言った。
「連合は休まない国でしょ」
「この千年そう言ってるね」
「常に働いて遊んで食べてね」
「休む時は寝る時」
「もう起きてる限り何かをしている国よ」
そこに怠けるという要素はないというのだ、実際に連合市民はよく遊びよく働きよく学びを美徳としている、そこによく寝てとよく食べても加わる。
「だからね」
「忙しくて当然だね」
「そういうことよ」
「あれっ、そうだったの」
ナンはコゼットのその言葉に驚いて言った。
「別に私はね」
「違うの、あんたは」
「モンゴルだとね」
「あんた草原育ちだったわね」
「そういう風に起きてる限り何かするとかは」
そうしたことはというのだ。
「なくて自然を見てね」
「草原の中の」
「それに合わせて羊や犬、それに何といっても馬とね」
「一緒にいる暮らしね」
「結構以上にのどかよ」
「それでなのね」
「この学校に来て最初戸惑ったわ」
コゼットに対して話した。
「皆何でこんなに忙しいのかって」
「まあそうしたケースもあるわね」
コゼットはナンの言葉に否定しない言葉で応えた。
「やっぱり」
「それぞれの場所で」
「だからあんたのケースもね」
「あるのね」
「さっきの言葉は連合全体でないってことで」
そえれでというのだ。
「納得してくれるかしら」
「それじゃあね」
「あと部活の方もあるし」
ダイアナは笑顔で話した。
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