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おぢばにおかえり

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第五十八話 入学前のその十七

「それじゃあ」
「そう、連絡して」
「それからね」
「一度会いに行ったらどうかしら」
「それじゃあね」
 私はお母さんの提案に頷いてでした。
 そうしてそのうえで先輩に連絡をして兵庫でお会い出来たら何処かに行きませんかとこちらからお誘いをかけました。
 するとです、先輩も今お時間あるとのことでした。それで今度の土曜日に神戸のイルミネーションの前で待ち合わせしてから二人で色々なところを回ることになりました。
 そのことが決まってです、私はお母さんに言いました。
「今度の土曜にね」
「その人とお会いしてよね」
「色々行くことになったわ」
「よかったわね、折角同じ兵庫の人に出会えたら」
「それならよね」
「ご縁だから」
「長池先輩とのことは」
 今も思うことです。
「神様のお引き寄せだってね」
「千里も思ってるのね」
「だってね、入学して本当に不安だった時に」
 これからどうなるのか、学校生活はどうなるか寮で怖い先輩がいないかとか色々不安で仕方ありませんでした。
 ですが寮に入ってすぐに先輩に優しく声をかけてもらってしかも同じお部屋で。何があってもにこにことして優しく何度も教えてくれる様な人ですから。 
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