夢幻水滸伝
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第百三十話 琉球に入りその三
「このラフテーも」
「ああ、それも」
「これも滅茶苦茶美味しいから」
「確かに。それも」
「食べる?」
「それじゃあ拙僧も注文して」
「この癖がいいんだよね」
ラフテーのそれがとだ、又吉はにこにことして話した。
「本当に。琉球のこうしたものもね」
「琉球人としては」
「起きた世界では知って欲しいよ」
「食べものやそういった文化も」
「海もね、生きものだって」
こちらもというのだ。
「起きた世界でも独特だから」
「ヤンバルクイナやアマミノクロウサギ」
滝沢はこういった生きものを挙げた。
「そしてハブ」
「そうです、ハブは危険ですけれど」
「琉球の生きものだな」
「蝙蝠も山猫もいますから」
「イリオモテヤマネコか」
「吉がどうとか言う人達って」
起きた世界の彼等はというのだ。
「基地しかないですから」
「基本琉球のことはか」
「実はどうでもいいんですよ」
又吉ははっきりと言い切った。
「というかそうした人って平和とか民主主義とか」
「そうしたことを言ってもか」
「それで北朝鮮と仲良かったりしますから」
「あんな国とな」
「はい、活動家にも北朝鮮からの人いますから」
「そのままだな」
「あの人達実はですよ」
その実態はというのだ。
「本当に琉球のことはどうでもいいんですよ」
「食文化もか」
「そうです、何もかもです」
又吉は滝沢に難しい顔で話した。
「だって北朝鮮の人がですよ」
「日本の為に動くか」
「そうです、そんな筈がないですよ」
「国籍は日本でも」
それでもとだ、正宗が言ってきた。
「その心はか」
「北朝鮮にあれば」
「日本の為に動く筈がない」
「そうなんだよ、もうそれこそ」
絶対にとだ、又吉は正宗にも話した。
「だって日本海を東海とか竹島を独島とか」
「それ何処の海と島だ?」
「日本の言葉にないし」
滝沢も正宗もそれはと言った。
「それを言うってことは」
「日本人じゃないな」
「基地の前にあっちの言葉があるんですよ」
北朝鮮のそれがとだ、又吉はこのことも話した。
「文字が」
「それは間違いないな」
「もう裏に誰がいるか」
「明らかだな」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「基地のことは胡散臭いです」
「起きた世界ではか」
「そうです、こちらの世界にはないですが」
「このことはよかったな」
「全くですよ、あの国もないですし」
その北朝鮮もというのだ。
「お陰で琉球もかなり健全です」
「政も上手くいっているか」
「そうですね、おかしな知事も入っていませんし」
「そのことも大きいか」
「はい、とにかく琉球は基地だけじゃないです」
起きた世界のそこはというのだ。
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