八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百六十五話 冬の嵐の前その三
「お酒飲んで外で寝たら」
「それで終わりっていうわね」
「もうそれでね」
僕はハヤシライスを食べつつ話した、味はやっぱりいい。本当に時々にしても食べたくなる味なのは事実だ。
「凍死するから」
「日本でもそうしたお話あるけれど」
「あそこは日本以上だから」
「交通事故で死ぬ人より多いのよね」
「冬のモスクワでね」
これがどの街でも同じみたいだ。
「ウォッカ飲んで」
「外で酔い潰れたら」
「もうそれでね」
本当にこれだけでだ。
「凍死だよ」
「凄いわね」
詩織さんはスプーンで海老フライを切った、それから。
その海老フライと一緒にカレールーがかえられたご飯を食べた、そうしながら僕に対して言ってきた。
「それだけで死ねるとか」
「若し自殺したいならね」
「苦労しないわね」
「そうだよね」
「そこまで寒いのね」
「だから食べる量も」
これもだ。
「多くてね」
「そのロシア人もいて」
「大盛はね」
「三倍なのね」
「オーストラリア人も」
エリザさんもこの中に入る。
「食べるしね」
「というか日本人って」
「どうも体格抜きにしてもね」
「少食な部類なのね」
「それは間違いないみたいだね」
「そうなのね」
「あまり体格変わらない別の国の人でも」
それでもだ。
「食べる量が違うし」
「それを見たら」
「大盛でね」
その三倍でだ。
「普通になるね」
「そうね、しかし」
「しかし?」
「日本人って世界的に少食っていうのが」
詩織さんはカレーを食べつつどうかという顔になって述べた。
「私以外に思ったわ」
「僕は幼稚園の頃からこっちでね」
「世界の人達とお付き合いしてきて」
「それでね」
その為にだ。
「世界の子達が日本のお食事見て」
「少ないって言ってて」
「それでそうなんだって思ってたんだ」
「そうだったのね」
「イタリア人でもね」
世界中から人が来ているので勿論この国の人達もいる、おおむね陽気で気さくな人達が多いのは国民性だろうか。
「そう言うから」
「スパゲティとかでもなのね」
「量が少ないってね」
「そうなのね」
「食堂のスパゲティ見て」
これは僕が実際に見たことだ。
「子供かってね」
「言ったのね」
「そうなんだ」
「スパゲティもなのね」
「ちなみにナポリタン見て」
「ナポリタンっていうけれど」
詩織さんもナポリタンについて笑って述べた。
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