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夢幻水滸伝

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第百二十七話 破られた必勝その十

「少なくても六倍以上、下手したら二十倍以上」
「その数やとやな」
「自分やとどう攻める」
 中里は鵺の猿の顔を見つつ彼に問うた。
「一体な」
「そら謀略も使うにしてもな」
「数でやろ」
「もう一気に踏み潰すわ」
「そうするな」
「そや、特に中国やアメリカは戦える星のモンが多く」
 そしてというのだ。
「率いている神星のモンはな」
「全員六将星やな」
「それだけの条件が揃うとな」
 それこそというのだ。
「策も仕掛けてくるかも知れんが」
「それでもやな」
「数と武力を武器にしてな」
「正攻法で来るか」
「勿論油断せんとな、しかしな」
「その慎重さの裏をかく」
「そうすることになるやろな、ほな」
 中里はさらに話した。
「軍議の時はな」
「芥川の策をやな」
「聞くで」
 鵺に楽し気に笑って応えた、そうしてだった。
 中里は鵺と共にカレーや他のものを食べていった、勝利を収めた日本軍は食事をを摂りつつ英気を養っていた。
 その中でだった、瑠璃子達四人組もカレーを食べていた。
「いやあ、よかったよかった」
「大勝利やったな」
「南洋に勝てるとは思ってたけど」
「鮮やかな勝利やったな」
「やっぱりや」
 瑠璃子は三人にこう言った。
「日本は人材が揃ってるしな」
「綾乃さんに中里さん、芥川さんの神星の人等に」
「口五月蠅いけど太宰さんもおるし」
「幸田さんとかもおるしな」
 三人も彼等の名前を挙げていく。
「人材やと一番や」
「星のモンやとな」
「確かに将兵の数は少ないけど」
「それでもな」
 こう四人で話す、そして由香も言った。
「この星のモンの数が大きいな」
「そやそや、日本の強みや」
「ほんまにな」
「これが最大の武器や」
 他の三人も由香に応えた。
「何というてもな」
「ほんまにこれが武器やで、日本の」
「それも一番のな」
「この武器を活かしてな」
 由香はカレーに醤油をかけつつ話した。カレーの横にはしっかりと福神漬けも置かれている。ラッキョもある。
「これからも戦ってくな」
「そうせんとな」
 今度は紗枝が言ってきた。
「逆に日本は勝てへんからな」
「とにかく兵の数少ないからな」
「六十万やからな」
「他の勢力は普通に四百万とかやしな」
「もう地下世界なんかな」
 紗枝はこの勢力のことをさらに話した。
「九百万やからな」
「こっちの二十五倍な」
 雅美は単純に計算して述べた。
「もうそれだけでな」
「勝てんな」
「地下世界の技術力は諸勢力で一番低いらしいけど」
「それでもな」
「戦いは数やで」
 雅美は言い切った。
「ほんまな」
「それやな」
「それでそれは星のモンもやしな」
「こっちは四十九人」
「諸勢力でダントツに多いわ」
「ほんまな」
「そこをどう使うかやな」
 四人で話していく、そしてまただった。 
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