夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百二十四話 台風とその六
ここでバイテも斥候から戻って来てこんなことを言ってきた。
「日本の移動要塞が台風に入ろうとしてた」
「何っ!?」
三人はその言葉に思わず反応して応えた。
「台風の中に」
「そうしているのですか」
「どういうつもりや」
「見ててわからんかった、台風の後ろに回り込んで」
そしてというのだ。
「向かっていってな」
「入ろうとしてるか」
「そや」
バイテはどうかという顔でコープチッティに答えた。
「そうしてた」
「台風の中に突っこむ」
カイは腕を組んで首を傾げさせた。
「さて、それは」
「何のつもりやろ」
アユも怪訝な顔になっている。
「一体」
「日本はアホやない」
コープチッティはこのことは言い切った。
「こっちの世界でもな」
「起きた世界では時々訳のわからんことするけど」
バイテは自分達が起きた世界のことも話した。
「どんなジャンルでもな」
「そや、確かに時々何でそうなるってことするけど」
コープチッティはバイテのその言葉を自分の言葉で述べた。
「けどな」
「アホやないな」
「こっちの世界でもな」
「アホやないからな」
「ましてこっちは訳のわからんことせん」
起きた世界での日本の様にというのだ。
「そやからな」
「今回はやな」
「何か凄い考えがあるな」
「それは間違いないやろな」
「ほな何を考えてるか」
「日本は」
「何はともあれや」
アユは考える二人の間から言った。
「このことはリーさんとシェリルさんに話すか」
「そうすべきですね、ここで私達が話してもです」
それでもとだ、カイも述べた。
「何にもなりません」
「ほなな」
「今からお二方のところに行きましょう」
こう話してだ、そしてだった。
四人でリーとシェリルのところに行きこのことを話した、するとだった。
リーはすぐにだ、四人に言った。
「軍議を開く」
「これからですか」
「そうする」
こうカイに答えた。
「これより」
「そうしてですか」
「そのうえでこのことを話す」
「それでは」
「進路はそのままやが」
それでもというのだ。
「ここはや」
「そうしてですね」
「話す」
こう言ってだった、リーはすぐに南洋の星の者を全員招集した。そうして会議の間タイ風のその間において話の場をもうけた。
全員が集まり着席するとすぐにだった、リーは全員に言った。
「先程日本の移動要塞が台風にその後ろから向かっているとの報があった」
「台風に」
「そうだ」
スーンに対して答えた。
「そうしているとな」
「何のつもりや」
スーンは首を捻らざるを得なかった、どうしても。
ページ上へ戻る