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夢幻水滸伝

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第百二十四話 台風とその二

「数で圧倒しているので」
「その数の勝負に持ち込むとな」
「勝てます」
 間違いなくと言うのだった。
「確実に」
「そや」
 その通りだとだ、テレサは冷静な声でダーガーの指摘に応えた。
「正面からの戦なら」
「勝つのは我々ですね」
「それが出来る」
「そやね、ただ」
 ここでだ、ズーは怪訝な顔になって話した。
「日本は星の人が多いから」
「そこやな」
「そのことが気掛かりやね」
「あっちは神星の人が三人おって」
 ブッパースウォングもズーに応えて言う。
「星のモンの数もな」
「こっちの倍以上やから」
「そこが問題やな」
「そやろ、あたくし様達は二十人で」
「あっちは四十六人」
 日本側はというのだ。
「天、地、人の星の人は」
「それで神星の人も」
「こっちは二人で」
 そしてというのだ。
「日本は三人」
「星の人の数やとな」
「日本が優勢やな」
「それもかなり」
「この世界の戦は兵力や装備だけでなく」
 ダーガーはこの世界のことを冷静に見極めて理解したうえで話した。
「術やモンスターもあって」
「そしてな」
「私達もいます」 
 即ち星の者達もというのだ。
「私達が言うなら一人一人が戦略兵器で」
「戦にも大きく影響するな」
「日本はその方が四十六人です」
「神星の人入れると四十九人やな」
「このことでは他の勢力を圧倒しています」
「そこが大きいな」
「はい」
 まさにというのだった。
「日本は」
「その日本と戦って勝つには」
「星の人達の力を使わせず」
 そうしてというのだ。
「戦うことですね」
「それが一番だな」 
 テレサはダーガーのその言葉に頷いて述べた。
「やはり」
「はい、若しです」
 ダーガーはテレサの言葉を受けてさらに言った。
「お一人でも自由にしますと」
「私達は一人一人が戦略兵器や」
 テレサはこのことを指摘した。
「まさに」
「その通りです、一人で十万の兵に匹敵し戦い方によっては」
「百万にもなる」
「特に神星の方は」
「そうであるからな」
「だからです、まして日本は」
「神星の人が三人おるさかい」
 ここで言ったのはズーだった、考える顔での言葉だった。
「どうして自由にさせんか」
「それです、そう考えますと」
「日本も強いわ」
「実に。侮れない相手です」
 このことをだ、ダーガーは強調した。
「それでリーさんが考えられた戦術は」
「あれやな、近寄ってな」
 そしてだとだ、彼は言った。
「砲撃浴びせてな」
「大砲の数はこちらが多いです」
「射程は向こうの方が上でもな」
「敵に近付いて」
 そしてというのだ。 
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