夢幻水滸伝
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第百二十二話 台湾沖でその二
「あそこは神星の人がいませんし星の人の数も少なくて」
「それでやな」
「はい、技術もです」
「低いからな」
「覇権を争う勢力では一番低いですね」
技術はというのだ。
「まだまだこれからってところです」
「枢軸よりましってレベルやな」
「あそこは。そうですさかい」
「あそこは本命ちゃな」
「人口はともかくとして」
それは最大でもというのだ。
「そこがです」
「弱点でな」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「地下世界、そして北極は」
「神星がおらんしな」
「覇権を握ることは」
それはというのだ。
「難しいかと」
「そやろな」
「三番手は南洋で」
梁はこの勢力の名前を出した。
「それで次に中南米とアフリカの連合ですね」
「アレンカールのとこやな」
「あちらは内政向きの人が多いですが」
「星のモンはアレンカール入れて四十一人」
「技術的には弱くとも人口もありますし」
それでというのだ。
「勝ち残ることもです」
「有り得るな」
「あちらも」
「そやろな、後は日本やが」
黄はこの勢力を挙げた。
「どうしてもな」
「兵が少な過ぎて」
「そこがネックですね」
「六十万はな」
この兵力ではとだ、黄は唐揚げに箸を進めつつ言った。
「やっぱりな」
「少ないですね」
「どう見ても」
「そや、それで他の勢力に勝つのは」
「難しいです」
「やはり」
「まず無理やろ、どの勢力も数百万や」
それだけの兵力を有しているとだ、黄は唐揚げを食べつつ言った。
「それに六十万、下手したら十分の一以下で挑むとか」
「負けますね」
「どう考えても」
「ああ、幾らあそこに神星が三人おってや」
そしてというのだ。
「星のモンは一番多くてもな」
「それでもですね」
「兵が少な過ぎる」
黄はとにかくこのことを指摘した。
「そやからな」
「このことがネックで」
「覇権を争う勢力では最小でな」
「そこですね、やはり」
「戦は数や」
黄は唐揚げから海老蒸し餃子に箸を向けつつ言い切った。
「日本のアニメでも言うてるやろ」
「あの要塞戦の時ですね」
梁はそのアニメが何かすぐにわかった、それで炒飯を食べつつ応えた。
「有名ですね」
「有名な台詞やな」
「ほんまに、あのロボットアニメのシリーズでも」
「それでこのことは事実やろ」
「はい、この世界でも真理です」
「数が多いとな」
「それだけで何でも色々出来ます」
梁もこう言った。
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