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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五十六話 オートバイ仲間その七

「懲戒免職じゃないけれど」
「図書委員首になったのね」
「日本では普通ないよ」
 学校の委員会を首になることはだ。
「生徒会長だってね」
「普通は一年なのね」
「そんな途中で首とか」
 さっき話した元首相の次の首相の息子がそうなったと聞いたことがある、生徒会長としてあまりにも酷くて。
「相当なことしないと」
「そしてその相当なことをしたのね」
「うん」
 まさにだ。
「それで転校したんだ」
「学校にいられなくなったのね」
「実はね」
 僕はその転校の真実も話した。
「退学だったんだ」
「中学校なのに?」
「中学でも私学だから」
 八条学園は八条グループが経営している、従って私立学校になるのだ。
「退学はあるよ」
「そうなの」
「図書委員としての一連の行動が問題になって」
「特にそれね」
「本当に洒落になっていないから」
 学校も放っておけなくなってだ。
「それでね」
「退学になったのね」
「うちの学園中退も殆どないけれど」
 高等部でも滅多にない、何でも高等部の最近で最後の退学者は十年程前に高校生で飲酒運転しかも無免許でやって交通事故を起こして人を死なせた人がなったとのことだ。名前は確か玉河融とかいったと記憶している。
「それでもね」
「そいつはな退学になったの」
「実質ね」
「そうだったのね」
「もうどうしようもなかったよ」
 今思い出してもだ。
「幾ら怒っても忠告してもね」
「聞かなかったの」
「本当に心を広く持ちましょうよとか言うから」
 自分がしたことで怒られて注意されても平気な顔でこう言ったのだ。
「もうね」
「言っても聞かないのね」
「全然ね、自分は手駒じゃないとかも言うし」
「手駒?」
「うん、言った人のね」
「注意してもなの」
「本気で怒ってもね」
 行いがあまりにも酷くてだ。
「それで動くのは自分だとか」
「そんなことも言ってなのね」
「もう言っても聞かないし」
「それで行いはあんまりで」
「出鱈目の極みでね」
 もうこれ以上はないまでにだ。
「それでもだったから」
「反省することもなかったのね」
「というか自分が何をしたか」
 常にだった。
「自覚すらしないから」
「よくそれで生きていけるわね」
「絶対に生きていけなくなるよ」
 断言して言える。
「近いうちにどえらいことやらかしてね」
「そしてなの」
「もう家族や親戚にもかなり見捨てられてると思うけれど」
「完全になのね」
「見捨てられて」
 そうなってだ。
「仕事とか絶対に出来る筈ないし」
「まあお話聞いてたらね」
「まともな学校生活出来なかったから」
 私立中学を退学になる程だ。 
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