八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百五十六話 オートバイ仲間その六
「もうね」
「進歩の見込みもないし」
「とんでもないこと繰り返すから」
「何もさせたら駄目なのね」
「あの元首相なんてお金持ってるから」
悪いことに資産家でもあるのだ。
「そんな人だから」
「お金があるとね」
「何でも出来るから」
やっぱりこれがあると違う、八条家にしてもお金があるから色々なことが出来る。
「それで反省もしないし行動力もある」
「無能な働き者?」
「無能な働き者は向いている場所に入ったら違うよ」
「そうなの」
「例えば画家の人を軍人にしても」
「何もならないわね」
イタワッチさんもそのことはわかった。
「確かに」
「だったら絵を描いてもらったらね」
「有能な働き者になるわね」
「そう、もうどうしようもない人は」
それこそだ。
「無能な働き者なんてね」
「そんなものじゃないのね」
「屑だよ」
「そっちなのね」
「向き不向きじゃなくて」
それこそだ。
「どうしようもないね」
「屑になるのね」
「その元首相もそうで」
それにだ。
「さっき話した奴も」
「屑なのね」
「実は誠実そうに見えたんだ」
実際に僕も暫くは素直で誠実だと思っていた。
「けれどね」
「地が出たのね」
「とんでもなく不誠実でね」
「自分がやったことも自覚しない」
「思慮分別は全くないし自己弁護ばかり繰り返して」
「酷いわね」
「それで本当に責任自覚しないから」
それも全くだ。
「そんな奴でね」
「屑としか言い様がないのね」
「だから皆見捨てて」
それでだ。
「委員会からもね」
「締め出したのね」
「本当に犯罪に触れかねない様な」
「そんなことしたの」
「だってね、中等部の個人情報まで入った秘蔵の本をね」
それをだ。
「外部のそれも評判の悪い学者さんにね」
「渡したの」
「そんなことしたから」
「個人情報まで入ってたの」
「もう図書館から出したらいけない様な」
貸し出し不可のだ。
「それを秘密にしておくのはよくないとか」
「そう言ってなの」
「図書委員の権限でとか言って」
「委員の権限じゃないでしょ」
「それでもそう言って貸し出して」
何でもプロ市民と関係のある様な学者だった、沖縄関係の本だったので一般生徒も閲覧出来ない様なものだった、
「平気だったんだ」
「自覚もしていなかったのね」
「先生が絶対に出すなって言った」
「そんな本だったの」
「それを話を聞きつけた学者に渡したから」
「皆怒ったのね」
「それで顧問の先生も怒鳴って」
普段絶対に怒鳴らない人なのにだ。
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