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ワールドトリガー~希望の架け橋~

作者:スズ
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第7話

興奮冷めやらぬまま訓練は続いてく、



対ネイバー戦闘訓練の後も全員が3つの訓練を経験した。




ちなみにだが海斗の成績は



地形踏破訓練・・・・・・1位



隠密行動訓練・・・・・・・1位



探知追跡訓練・・・・・・・1位




対ネイバー戦闘訓練ももちろん1位だ。




一つの訓練の最高ポイントは20ポイント。海斗は全て1位だったため今回の訓練で60ポイントを獲得した。
これで、総合ポイントは2410である。



C級合同訓練を終えたあとは各自解散、自由となった。


海斗は奈良坂と合流したあと、時枝に連れられC級ランク戦ブースに向かうことになった。

ランク戦に向かう途中時枝に話しかけられた。


「それにしても、全てで1位ですか。すごいことですよ。」


「いやいや、たまたまうまく行っただけだよ。戦闘訓練は仮入隊の時経験したし、身体能力には自信があるから地形踏破訓練にはそこそこできるかなと思ったけど他2つは初めて見るからたまたまだろ。」


「たまたまだとしても実力だ。全員条件は一緒なんだから。できる奴はできるし、できない奴はできない」


「奈良坂、お前おれを持ちあげすぎじゃない?」


「(ホント今日の奈良坂先輩は滑舌だなぁ)」



話しているとあっという間にランク戦ブースについた
奈良坂はまた離れてみているというので時枝と2人でブースに入る。



「ランク戦は基本的に仮想フィールドの個人戦です。このパネルを見てください。ここに武器とポイントが書かれてあります。これがブースに参加している隊員たちです。好きな人を選び対戦する。逆に指名される場合もあります。対戦をやめたいときはブースを出ればOKです。1回の対戦で高いポイントを獲得したいのなら多くのポイントを持っている隊員を指名してください。逆に少ないポイントの相手に負けると多くのポイントを失うので気を付けてください。」


「なるほど、わかりやすかった。ありがとう」


「いえいえ、期待してます。」













「奈良坂」


「ん?辻、防衛任務終わったのか?」


海斗が時枝からランク戦のやり方を教わっている間、奈良坂は防衛任務が終わった辻と合流していた。


「あぁ、今終わって急いできた。神崎の様子はどう?」

「目立ちに目立ってるよ。なんせすべての合同訓練でトップ成績だった。」


「うわぁお、そんなときに防衛任務なんてついてないなぁ~」


「犬飼先輩。なんでここに?」


「だってぇ、辻ちゃん珍しく防衛任務終了からあっというまに本部に一目散に戻るんだもん。二宮さんの唖然とした顔おもしろかったなぁ。」


爆笑しながら話す犬飼


「それで、今日が入隊試験だってこと思いだしたんだよね。この前言ってた編入試験満点通過だった子がボーダーに入る日って今日でしょ。そう気づいたら見に行かないわけにはいかないでしょ!!」


楽しそうに話す犬飼


「(はぁ・・・)で、ネイバー戦闘訓練はどうだった?」

「もちろんトップだった。2秒」


「「マジ?」」

これには笑っていた犬飼も顔が引きつっていた


さらに

「それは見に生きたかっただろうな、荒船が」

「しょうがないっすよ。荒船さん、スナイパーの訓練補佐なんですから。」



「穂刈先輩、半崎まで」


「あれ?穂刈たちまで来てたの?」

「あぁ、頼まれてな。荒船に」

「俺たちスナイパーなのに。ダルッ」


「お前が荒船に話してから、18歳組には話が伝わってたぞ。」

「それがなくても2秒を出した人っすからね。あっというまに周知されるんじゃないっすか?」

「そうなるとB級に上がってからが大変だな。勧誘が」


「奈良坂と辻ちゃん。そこらへんはどうなの?B級に上がってからどうする。みたいな」

「おれは、仮入隊に来ていた1日だけですけどね。クラス違うし」

「まだ、そういうはなしは何も。実力あるのに割と謙虚みたいですし、でも自分が予想するには今後どうするかすでに大まかな枠組みぐらいわ決めていそうな感じはしますね」


「ふーん」


そういう話をしているうちに時枝が戻ってきた。

「お疲れ様。」

「大変だねぇ。嵐山隊は」

「いえ、仕事なんで。それに神崎先輩に教えるのはすごく楽なんです。すぐ理解してくれるし相当頭いいですね彼。」

「へぇ、時枝もそういうんだ。」

「いろんな人を見てきた嵐山隊から見て、神崎はどうだった?」

「そうですね、今までの隊員の中でも群を抜いて最高の逸材だと思います。しかもそれがスカウト入隊じゃないから驚きです。」

「そういやスカウトじゃないね。」


「ただ、彼は出水先輩みたいな天才タイプじゃないですよ。間違いなく努力してきた秀才です。あの運動神経も頭脳も。それに・・・」


「「「それに・・・・・」」」


「いえ、ここまでにしておきましょう。これ以上彼がいないのに話すのはフェアじゃないですよ。予想だったとしても。」


「えーそこで止めんのかよ。」


「まぁ、仕方ないんじゃないですか。時枝の言う通りですよ」



「そろそろ、始まりそうですね。」




変わってC級ランク戦ブース。そこでは海斗が誰と対戦するか選んでいる最中だった。


「自分のポイントが2410ポイント。とりあえずは1回目だし、自分と同じ弧月がいいな。ポイントはお、2730か・・・・この人にするか」ポチ

『マップは市街地A、C級ランク戦スタート』


言葉と同時に転送され、相手と向かい合う。

「お、もしかして。今日入隊の人か?んじゃあ先輩の洗礼見せてやるよ」

「・・・お手柔らかに」


相手が突っ込んできた。

それをサッとよける。時には受け太刀しながら。


「(うん、攻撃は単調。この人はノリでどんどん攻めるタイプの人だな。そういう人には・・・)」


今度は受け太刀していた弧月をそのまま流し相手のバランスを崩す。そしてそのまま胴体を切り裂いた。


『勝者、神崎』



「うん、今度はもう少し自分から攻めてみるか。」


海斗は初勝利にも冷静だった。



「よし、次の対戦は・・・・・」








3試合目を全員で見ている最中だ。


海斗が常に分析しながら戦っている分、訓練1位とは思えないくらいのスローペースで試合が展開されているが奈良坂を筆頭としたB級部隊以上のメンバーはそれを弱いとは感じなかった。



「相当分析しているな、彼」

「そっすね。」

「でも、周りのC級は期待外れとか思ってそうだけどねー」

「まぁ今までの順位とかスピードが桁外れでしたからね。」


「神崎をなめてみるといつか絶対痛い目を見る、てか見ろ」
「そうだな」


「「(お前らは神崎(先輩)のなんなの(んですか)?」」


周りが突っ込むのと同時に驚いてもいた。奈良坂は普段から狙撃手訓練場でも常に一人か若しくは弟子に教えるだけで三輪隊以外とは一緒にいるタイプではない。辻にしても二宮隊のメンバー以外とは一緒にいるところをあまり見ないからだ。それが入隊式の付き添いをしたり、防衛任務後真っ先にC級ブースに行ったり、ましてや悪口を言われて怒るなんて考えらなかったからだ。辻と同隊の犬飼は涙ぐみそうになっていたのはご愛嬌だ。


「でもさ~この3戦みんなアタッカーだよね。ガンナーやシューターとはやんないのかな。」


今のところ海斗は3戦全てでアタッカーを選んで戦っていた。




「何か考えがあるんじゃないか?神崎には」


犬飼の疑問に穂刈が答える。犬飼、穂刈、半崎とはまだ初対面も終わっていない状態、時枝、奈良坂、辻ともまだまだ短すぎる付き合いだが全員が何か理由があると思っていた。



すると



「あ、ガンナーの人に申し込まれた」







_____________________________________________




「ん?今度はガンナーの人か・・・・。もう少し、アタッカーと戦って弧月をなじませたかったんだけどな・・・」


一応拒否することもできるがその場合は不戦敗としてポイントを奪われる。それがこのランク戦だ。



「まぁ、ポイントを奪われるよりはこれも経験ということで・・・」



了承をする。


転送されるまでの数秒で戦い方を組み立てる



「(ガンナー相手に弧月で戦うならまずは近づかないといけないな。近づきやすいのは・・・)」


『転送開始』



「(出会い頭だ!!)」


『よーい』


「(突っ込む!!)」


『始め!!』



ダッ



シュッ



『○○ベイルアウト、勝者神崎!!』





______________________________________________




アタッカー勝負から一転、あっという間に勝負がついてしまった海斗のランク戦。
ざわめきが大きくなった。


「おぉーあっという間」

「はぇー」


感嘆をあげる穂刈、半崎の横でどや顔を決めているのはやっぱりというか奈良坂と辻の二人である。


その隣では銃手トリガーを使用する時枝とガンナーマスタークラスの犬飼が分析していた。


「今回は体制が整わない出会い頭にいきなり攻撃仕掛けたね」

「それはそうでしょう。アタッカーは近づかないと勝てませんからね。特にオプショントリガーを持てないC級はガンナーの弾を撃たれれば防ぐすべはありませんから」

「それにしても、見に来たかいがあったなぁ~」



それからいくつか海斗が申し込んだり逆に申し込まれたり十戦戦い抜いたところで海斗はランク戦ブースを出た。


10戦全勝という成績である。



「お疲れ」

「遅くなった。それにしても・・・・人が増えたな」


始めは、奈良坂、時枝2人だけだったのが戻ってみれば6人とそれなりの大所帯になっていたのだから驚きもする。

「辻、防衛任務終わったのか。」

「あぁ、合同訓練には間に合わなかったけどランク戦は全部見させてもらったよ。さすがだな」

「辻ちゃん、俺のことも紹介して~」

「この人、同じ隊の犬飼先輩。」

「それじゃ紹介になってないじゃん!!俺、犬飼澄晴ね。噂の神崎君」

「よろしくお願いします。それで噂とは?」

「悪い噂じゃないよ。俺も、六頴館に在籍しているからねぇ。君が編入試験を満点合格だったこととか聞いてたからさ。」

「普通高にも、進学校の奴らから話は聞いてたからな」

荒船隊の穂刈だ。そして、半崎


「どもっす。」

「よろしくお願いします。」

「10戦終わったところだけどこのあとどうする?」
「そうですね・・・・・」

海斗は手の甲に表示されているポイントを確認する。

今現在2920ポイント。

「今日は1日目ですし、明日学校があるのでここまでにしときます。」

「そうだな、まだ焦らなくてもいいだろうし・・・・・」

ということで、今日はひとまず帰ることにした。








 
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