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夢幻水滸伝

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第百二十話 移動要塞その八

「後で一次大戦の原因にもなったやろ」
「そやったね」
「逆に一次大戦でな」
「今度がフランスがやね」
「ドイツにとんでもない条件出してな」
 ベルサイユ条約だ、フランスそしてイギリスがドイツに出したとてつもない賠償金と全ての宿ミンチの没収や領土の割譲といった条件があまりにも過酷だったのだ。
「それでや」
「今度はドイツが怨んで」
「ヒトラーがそれを言ってな」
「ナチス政権が誕生して」
「二次大戦が起こったからな」
「それでやね」
「戦の後も考えなあかん」
 ただ勝つだけでなくというのだ。
「ほんまにな」
「そういうことやね」
「こっちの出す条件は決まってる」
「日本が最後まで勝ち残ったら」
「首都はこの都でな」
 それでというのだ。
「そして棟梁は綾乃ちゃんや」
「それだけやね」
「後は何もや」
「他の勢力に求めんね」
「全員一つの勢力の中でな」
「一緒にやってくんやね」
「それだけや、人事や法はおいおい決めるけど」
 それでもというのだ。
「星のモンは全員働いてもらうし」
「民もやね」
「どの勢力におったモンも全員同じや」
 身分はないというのだ。
「幸い太平洋と地下世界は何処も階級はないからな」
「貴族とか奴隷とかないね」
「それやったらそこはそのままにして」
 そしてというのだ。
「九十五億の民がや」
「平等やね」
「そうする」
「勢力に関わりなく」
「そや」
 それでというのだ。
「貴族も奴隷も置かんな」
「このままやな」
「階級のない風にして」
「そうして治めてくんやね」
「こっちの世界欧州には階級があるが」
「貴族制度あるし」
「枢軸は奴隷おるけどな」
「あれは刑罰やね」
「罪人をそうしてるからな」
 奴隷にして働かせているのだ、勿論刑期もある。
「農奴とはまたちゃう」
「階級やないからね」
「そや、それで欧州にもな」
「奴隷はおらんし」
「昔はあったみたいやが」
 それがというのだ。
「どの地域でも廃止されたな」
「そうなんやね」
「そやからな」
「うち等が統一してもやね」
「そうしたことはな」
 身分制度の確立はというのだ。
「せんわ」
「それがええね」
「奴隷は人道的にもどうかやし経済効率もな」
「悪いんやね」
「そやからなくなった」
「食べさせて住むところも用意して」
「服も渡さなあかんからな」
 実は奴隷は高価な財産だった、風と共に去りぬの主人公は多くの黒人奴隷を持っていたがそれは相当な資産家ということでもあったのだ。 
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