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八条学園騒動記

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第五百四十五話 日本についてその十一

「日本の皇室はちゃんと皇室って言ってるだろ」
「私もね」
「それで天皇って呼んでるよな」
「けれどお国はね」
 韓国はというと。
「ずっと王室よね」
「それで日王とか言ってるな」
「韓国だけはね」
「あれもな」
「よくないことよね」
「王じゃないからな」
 このことは絶対だというのだ。
「日本の皇室は」
「王よりも上よね」
「天皇、皇帝と認めたくないからな」
 韓国としてはだ。
「韓国はずっと王だったからな」
「皇帝より下の」
「そちらだったからな」
「劣等感あるわよね」
「そのことからもな」
「色々あるのね」
「自分達より下の筈の日本が国力も技術も上でな」
 そして日本が連合四大国、つまり地位もあるからだということもあることは言うまでもないことである。
「皇室まで戴いている」
「もう劣等感全開ね」
「注目されるのも日本だしな」
 韓国と比べると、というのだ。
「何かっていうと」
「個性強いしね」
「ああ、黙っていてもな」
「見られる国だし」
「その文化とかがな」
 それでというのだ。
「正直韓国よりもな」
「ずっと目立つから」
「それでな」
「余計に劣等感抱くのね」
「気にしても仕方ないだろうに」
 難しい顔になってだ、洪童は話した。
「それこそ」
「日本のことをね」
「日本は日本でな」
「そうよね、韓国は韓国だから」
「それであれこれ思って言ってもな」
 どうかという顔で言うのだった。
「仕方ないよな」
「本当にね」
「それで何でもかんでも日本と自分達を比較してな」
「あれこれ言うのね」
「それで動くにしてもな」
 こちらでもというのだ。
「まず日本なんだよな、料理でもスポーツでも学問でも」
「それで政治も」
「本当に何でもな」
「まず日本なのね」
「もう日本がないと」
 それこそというのだ。
「韓国の基準がない」
「そう言われるとそんな風よね」
「そうだろ、冗談抜きで日本意識し過ぎだろ」
「それが千年以上って凄いわよね」
「全くだよな、併合にしてもな」
 日韓関係を決定付けたと言われるこの歴史にしてもというのだ。
「千二百年以上前だしな」
「大昔じゃない」
「地球の頃の話だぞ」
 人類がこの星にしかいなかった時代のことだというのだ、もう人類にとっては古い過去のことである。
「その頃のことなんてな」
「もうあれこれ言っても」
「何にもならないんじゃないか」
「私もそう思うわ」
「そうだろ、問題はな」
 それはとだ、洪童はコチュジャンの味が実によく滲みている豚肉を食べつつ話した。 
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