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夢幻水滸伝

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第百十九話 中立条約締結その五

「そっちも入ったらな」
「もう完璧やろ」
「ああ、毎朝な」
「それで二日酔い解消してるやろ」
「そうしてるわ」
 実際にとだ、施は芥川に答えた。
「ほんまにな」
「そうしたらええ、とにかくな」
「今はやな」
「風呂で身体奇麗にして気持ちもすっきりさせて」
 そうしてというのだ。
「それで酒もや」
「抜くことやな」
「いつも風呂に入ったらな」
「それまで死にそうでもな」
「それが全く消えるさかい」
 二日酔いによる激しい頭痛、全身への疲労感がというのだ。
「ここで思いきり抜くことや」
「ほんまにそうすべきやな」
「さて、酒抜いてからな」
 羅は時間を見た、まだ五時半で朝日が昇って間もないがもうサウナの中は通常運転と言っていい状態だ。
「今日も一日はじまるな」
「そや、気持ちよくはじめる為にもな」
「今はこうしてな」
「酒抜くんや、それで後は水風呂にも入って」
「身体冷やしてまたな」
「サウナに入るんや」
 再びというのだ。
「そうするんや」
「ほなな」
「いや、サウナに毎日入られるとか」
 アレンカールはこんなことを言った。
「昔の中南米では考えられないことね」
「インカやったか?その話」
「ええ、あちらではサウナつまり蒸し風呂に入られるのは新郎新婦だけだったのよ」
 新婚夫婦に限られていたというのだ。
「特別な儀式として扱われていたのよ」
「そやったな、確か」
「だからね」
 それでというのだ。
「こうして毎日入られることは」
「夢みたいやな」
「ほんまにね」
 こうアレンカールに話した。
「あたいそう思うのよ」
「中南米限定やな」
「そうよ、あとブラジルではシャワーだから」
 これが基本だというのだ。
「湯舟はね」
「入らへんな」
「そうよ、けれど日本ではね」
「こうしてな」
「お風呂なのよね」
「お風呂は身体の疲れも取れるしな」
 湯舟で身体を温めてだ、そうなるのだ。
「そやからええ」
「身体の汚れも湯舟やサウナで余計に取れるし」
「そうなるさかいな」
 それでというのだ。
「お風呂はええで」
「そうなのね」
「まあ夏は熱いけどな」 
 芥川は笑ってこうも言った。
「そやけどな」
「汚れはお風呂の方が取れるのね」
「それに身体もあったまって汗が出てな」
「身体の中にある毒素が出るのね」
「匂いとかな」
「それで臭くもなくなるのね」
「体臭もな、汗は流し落とさなあかんけど」
 それでもというのだ。
「臭くもなくなるわ」
「実際にそうなのね」
「それで美容にもええ」
 芥川は笑ってこうも言った。 
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