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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五十三話 隅田川その十

「絶対に只じゃ済まないからね」
「クビね」
「もう理由は言うまでもないよね」
「家族の勤め先とかにも抗議とかいって」
「誰それの子供が事件に関わってるとか」
「そんなことを言う人が出て」
「それでね」
 そのせいでだ。
「家族の人達もね」
「失業したりするのね」
「当然その場所に住めないし」
 ご近所にもばれてだ。
「もう逃げる様に引っ越しとか」
「なるのね」
「それで引っ越しても」
 そうして逃れようとしてもだ。
「ネットで名前と顔が出てるから」
「逃げられないのね」
「実際事件から何年経ってもネットには残ってるから」
 それで事件のことを検索すれば出て来るのだ。
「だからね」
「もう徹底的になのね」
「糾弾され続けていくよ」
「それが日本の報いね」
「うん、少年法があっても」
 正直いらない法律だと思う、未成年でも凶悪犯罪者の刑罰が軽くなるとか被害者の人権はどうなるんだと思う。
「少年法の及ばないことからね」
「断罪されて」
「終わるよ」
 文字通りにだ。
「人生がね」
「そうなるのね」
「いじめをした本人は自業自得だよ」
 このことは当然だと思う。
「それこそね」
「そうよね」
「けれど」
「それでもよね」
「家族の人達はね」
「関係ないわね」
「自分の子供の教育位しろってなっても」
 それでもだ。
「やっぱりね」
「直接は無関係よね」
「それこそ爆弾が落ちて」
 それでだ。
「周りの人まで犠牲に逢うのはね」
「よくないわね」
「うん、だから」
 それでだ。
「そこがネットの問題点だね」
「そうよね」
「本当にね、けれどベトナムだと」
「ベトナムでもネットだとね」
「あるんだね」
「そうかもね、けれどね」
 こう僕に話してくれた。
「本当にベトナムじゃ女の人はね」
「直接だね」
「豹みたいに来るのよ」
「怖いね」
「だから戦争でも戦うし」
 十歳の子供がバズーカ使ったりしてだ。
「夫婦喧嘩でもね」
「強いんだね」
「そうよ、けれどね」
「けれど?」
「普段はそんなことないから」
「強くないんだ」
「それはいざって時で」
 あくまでとだ、ダオさんは僕に笑って話してくれた。
「大人しいから」
「そうなんだね」
「そんな猛獣みたいな相手と」
 それこそというのだ。 
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